2019年2月21日木曜日

「3本から選ぶのはかまわないが_別に、全て使ってみても構わんのだろう?」ソルダーレスRCAプラグの選び方と作り方 其の二

(くしゃみ)
ずずっ、本゛多゛で゛す゛(鼻声)
そろそろ来ているという噂は聞いていましたが、こうクシャミが止まらなくなってくると嫌が応にも実感してしまいますね…今年こそ医者にかからねばならないのか…


さてさて、前回に引き続きソルダーレスRCAプラグの作りやすさなどの比較記事をかいていきますよ

その前に簡単におさらいを
前回の記事はこちらから→ 其の一

プラグはFT-111RP-1013ブラックコネクターいう3種類を使用しています
左からFT-111、RP-1013、ブラックコネクター


ケーブルには弊社のTUNAMI TERZOを使用して、それぞれのプラグで実際に作ってみた上で比較しました
厚い外皮に8.8mmという太さ、かつ2芯シールドという構造上、作り方に結構な工夫を必要とするケーブルです。

・FT-111は比較的簡単に作業できました
FT-111の記事はこちら! 

・RP-1013は皮膜の厚さに対して工夫をしなければなりませんが、FT-111と似た構造の為同じ様に作ることができました
前回記事でチェック!

・ブラックコネクターは前者2本と構造が違うため同じ様にはいきませんが、一つ工夫をするだけで案外簡単に製作できます
こちらも前回の記事でチェック‼︎


さぁ、今回は別のケーブルで製作した際の作り易さを比較します
使用するのは弊社のACROSS750 V2です
外径8mmの単芯シールドです。空気の層をダンパーとする特殊な作りのラインケーブルで、断面積は0.75sqです

十字と外の絶縁体の間に空気の層があります
それでは早速いってみましょう!
前回同様、解説手順付き画像で紹介していきます

先ずはFT-111から
①皮膜を先端から20mm程取り除きます
②シールドを避けて中の絶縁体も根元まで取り除きましょう
(※十字の部分が切込みを入れ過ぎて中の導体まで切断しがちなのでご注意を)
③芯線を先端から5mmを残して収縮チューブで保護します
※この際、根元までしっかりチューブで覆うことが大事です
今回はHIT TUBE 1.5mmを使用しました。スミチューブF(z)なんかでもOKです
④シールド線をまとめて10mmぐらいを残しカットします

①そのまま突っ込んでも良いのですが、単芯かつ皮膜を取り除いた芯線とシールドだけでは強度的に心配ということを考慮して、よりしっかり固定できる様に一手間かけることにしました
②前回の記事のRP-1013で行った様に、外皮をさらに10mm取り除きます
露出したシールドは再度まとめ直しましょう
③プラグに挿入してシールド線、芯線の順に固定します
※この際に芯線の収縮チューブがズレていると中の金属パーツと接触してショートしてしまうので注意です
④カバーとクランプを締めて完成


次はRP-1013

①FT-111と同じ要領でケーブルを剥き出します
②先ずはシールド線(コールド)を固定しましょう
③その後芯線(ホット)側を固定します
④カバーを締めて完成!

最後にブラックコネクターです

①先端から10mm程剥きます
②更に芯線を5mm剥き出し、シールド線は反対側へ折り返します
③ケーブルを挿入し、まずは芯線を固定しましょう
シールドはそのままでもプラグ内部と接触する為導通がとれますが、しっかりとネジを締めて固定しましょう
④カバーとクランプパーツを戻して完成!



 今回も駆け足でここまで紹介してみました
あれれ、RP-1013とブラックコネクターの方が、正直作るの楽でしたよ⁉︎

…ここで一つ大事な情報を付け加えさせて頂きますね
FT-111のクランプ部のケーブル適合径は確かに10mmで、極太ケーブルも加え込んでしまう優秀な奴なのですが、実は本体の挿入部の穴は7mmしかない為、今回のような外径8mm以上で芯線の絶縁体が大きいケーブルの製作ではその良さを充分に発揮できないのです‼︎
ちなみに芯線が通る穴は外径3mmまでなら皮膜ありでも通ります
FT-111の本体の穴
ここのサイズが実は7mmなんですねー...

構造的落とし穴があったとは…しかしこれは適材適所という事でし
ょうね
単芯のラインケーブルでしたらブラックコネクターの方がより作り易い様に感じましたし、2芯シールドならFT-111の方が太いサイズでにも細いサイズにも対応しやすいですね
RP-1013はどちらにも融通が効きやすいと思いました

はっ⁉︎、ということはRP-1013が最強なのでは…?

とか安易な事を一瞬考えましたが、そも、そう言う企画ではありません
前回の記事でも書いた様に使用する工具、パーツの数など他にも使い易さに関連する項目はいくつかあります
FT-111は付属の六角レンチで済むのに対し、他の2本はドライバーを別途用意しなければならなかったりと、この辺は実際に作業する方で感じ方が変わる部分かと思います


最後に簡単にまとめましょう
FT-111は最大10mmのケーブルにも対応でき、コールド部の固定パーツが大きく、太物ケーブルでの製作が比較的楽にできる。外径8mm以上の2芯シールドなどにオススメ
ケーブルのクランプ部は10mmまで対応しているが、本体の穴は7mmまでなので注意

RP-1013は芯数に関わらず作業ができ、ケーブル固定時に皮膜の厚みを考慮できれば比較的色々なケーブルに対応できる。外径8mm以下の2芯、もしくは単芯シールドに
パーツも少なく工具もマイナスドライバーを準備するだけで良い

ブラックコネクターはコールドの固定用パーツがない分ケーブルを奥まで挿入でき、単芯のケーブルだとより単純に作りやすい。外径8mmぐらいまでの単芯シールドにオススメ
3種類のドライバーを準備しなければいけないのが少し手間かも…


以上、2回に分けて作り易さについての記事を書かせて頂きました
少しでも自作される際の参考になれれば幸いです
どちらも太物のケーブルについてしか書けなかったのですが、6~7mmぐらいのラインケーブルにももちろん使えるプラグ達ですので、機会があればそちらでも比較を行ってみたいと思います

ちなみに音質については一切触れなかったわけですが…
気が向いたら作ったケーブルを使って自宅システムにて比較してみます(笑
記事になるのが待てない、気になる!って方は、この記事を参考に実際に作ってみて、是非聴き比べてみてください

それではまた次回、

本多でした!

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