それは、「単線」と「撚線(ヨリ線)」。
今週の「週刊サンデン」は、「単線」と「撚線」のサイズの測り方です。
まずは、「単線」と「撚線」の違いからです。
「単線」とは、読んで字のごとく、絶縁体の中の導体が1本のものです。
例えば、VVFケーブルとか、オヤイデ電気で販売してるものだと、純銀単線などです。
「撚線」とは、絶縁体の中に細い導体が複数本入っているものです。
オヤイデ電気で販売しているものは、おそらく95%以上はこちらのタイプです。
で、「単線」のサイズを測るのは簡単なことです。
例えば、「H-HIV 1㎜」を使って測ってみます。必要なものは、「デジタルノギス」と、何かケーブルを切ることができるハサミかカッターです。
上の写真のようなデジタルノギスがあれば、100分の1ミリまで計測することが可能です。
こんな感じのケーブルの
被覆を剥いて
測るだけで、「単線」の場合はサイズはわかります。
では、「撚線(ヨリ線)」の場合は、どうしたらいいでしょう?
今回は「Bx-s0.5sq」を使って実際に測ってみます。
ケーブルの先端を剥いて、導体の本数を数えます。20本あります。
剥いたケーブルの中から1本を測ります。0.18㎜です。
ここからは、小学校で習った円の面積の求め方を思い出しましょう。
「半径x半径x3.14」です。これに当てはめますと、
「0.09x0.09x3.14=0.025434」です。
「0.025434㎜」の導体が20本入っていますから、
「0.025434x20本」で、このケーブルの面積は、
「0.50868㎡」ということがわかります。
ということで、おおよそ0.5sqということになります。
サイズがわからなくても、導体のサイズだけ測ることができれば、
すぐにケーブルの太さがわかりますね!
次に、下の写真をご覧ください。
どちらも同じ5.5sqです。
写真ではわかりづらいですが、「KIV5.5sq」は0.32㎜x70本、
「IV5.5sq」は1.0㎜x7本で構成されています。
導体の素線構成が違っていても、おおよそ同じ太さになります。
両方を比較した場合、絶縁体の材質(ビニルやシリコンや、フッ素樹脂など)が同じであれば、
導体本数が多いほうが、柔らかくなります。
もっと顕著な例が下の写真です。
右のRSCBのほうが、シリコン被覆ということもありますが、圧倒的にフニャフニャです!
最後にもう1枚写真をご覧ください。
左が今では、在庫も残りわずかとなってしまった、「UL1430 AWG18(PCOCC-A)」、
右が600V、105℃耐熱の「UL1015 AWG18」です。
写真で見ると違いがわかりづらいですが、「UL1430 AWG18(PCOCC-A)」が
仕上がり外径2.07㎜、
右の「UL1015 AWG18」が仕上がり外径3.0㎜と約1㎜の違いがあります!
導体構成は、どちらも0.18㎜x34本です。
つまり、導体のサイズが全く一緒でもケーブル外径が全く違うものも多数存在しております!
電線のサイズは見た目だけでは、サイズは判断できない場合が多々あります。
絶縁体の太さだけで同じものを選ばれると、事故が起こる場合もございますので、
お気を付けください。
秋葉原の直売店にケーブルのサンプルをお持ちいただければ、もちろんサイズをお調べさせていただきます!
ご不明の点は、下記までお気軽にお問い合わせください。
E-mail:webshop@oyaide.com
TEL03-3253-9351
以上、根津でした。
根津さん、分かりやすい説明をありがとうございました。
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