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2016年10月24日月曜日

CVTの構造は単純だけど賢いと思う。

先日、600V CVT60sqを手に取る機会がありました。


CVT 60sq12m(CV 60sq 36m相当)。輪っかの直径は約1mほど。

隠れている親指と比較すると太さが分かります。

 12m程度にもかかわらず、いつぞやのカールコード同様にサイズ感に驚かされました(笑)


 CVTと言うと、


これとか
 これのような画像でしか見ていなかったので、
自分は当初ミッ〇ーマウスの顔面ようにが3つくっついた
金太郎飴みたいなケーブルをイメージしていました(笑)

 
思いのほか普通にCV 1心×3本ですね。 



さて、上記の画像のように常にCV(3心)と比較されるCVTですが、
誰もが感じる疑問があります。
同じ用途のCV(3心)とCVTはどう使い分けるのか?



以前のブログにもありますが、大きな違いは以下の2点ですね。

① CV(3心)よりも許容電流を多く稼ぐことができる。

 許容電流は電線の太さのほかに「温度」が影響します。
この「温度」には「周囲温度(気温など)」「電線自体の発熱温度」の意味があり、
後者の意味でCV(3心)とCVTは性能が異なります。 

電線は撚り本数が多くなると放熱性能が悪くなる傾向があります。
その為、3線が一括でシースに覆われているCVよりも、
3線がそれぞれ独立していて介在物も含まないCVTの方が
放熱性能に優れるため、同サイズながら許容電流が多く稼ぐことができます。



② 作業性に優れている。

 作業性と一口に言っても様々な要素があります。
「屈曲」
たとえば壁などがあって90°に曲げるような場面では、太い線になればなるほど
屈曲性が悪くなり、緩やかに大きな弧を描いて曲げることになります。しかし
独立した3本の線をより合わせたCVTならそれぞれの線が屈曲するため、
一括シースのCVよりも曲げやすくなります。
「軽量」
CVと比べて撚り合わせ外径は大きくなるものの、介在物が無いため軽量となります。
「端末加工」
撚りをほどくことで簡単に3本に分けられるため、個々の端末加工が容易になります。



上記の他にも「1線が事故に遭った場合でも他の線への影響が軽減できる」
といった利点もあるようです。



 ちなみにCVもCVTも、8sq以上の太い線は円形圧縮構造となります。
 「円形圧縮構造って何よ?」
と思った方は下の画像をご覧ください。
日本電力ケーブル接続技術協会の資料より

なるほど、強引だけど理にかなっていますね。
上にある被覆をはがした画像でも側面が平らに見えます。



600V CVTは1mからでもご購入可能です。
(納期は1営業日となります。)
 
ご入用の際は弊社オンラインショップまでご注文ください。



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齋藤新でした。


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