「なるべく細いケーブルのカールコードって、どんなのありますかか?」と。
オヤイデ電気で在庫しているカールコードで一番細いものをご紹介したのですが、
もう少し細いものが必要とのことでした。
特注で細いものも製作可能の場合もあるのですが、
1本あたりの単価が高くなってしまったり、
ロットが数百本と多くなってしまいがちです。
「そんなにコストもかけずにカールコードを入手するには、どうしたらいいだろう?」
「そうだ!自分でカールコードを作ったらいいんじゃないか?」
今週の「週刊サンデン」は、自作カールコードのお話です。
用意するものはこちら。
・ケーブルを巻き付ける棒(ご希望の太さを用意してください)
今回は直径10mmと4mmのものを用意しました
・インシュロック(太目のコードを棒に巻き付けるのに、あると便利)
・テープ(細いケーブルなら、棒に巻き付けるのに使えそう。今回は使用してません)
・カールさせたいケーブル
・ヒートガン
・冷蔵庫(冷水でも代用可能)
写真には写っていませんが、ヒートガンで熱をかけると、ケーブルや金属の棒が熱くなりますので、手袋などがあると便利です。
今回カールさせてみたケーブルは、下記の5種類
①スーパーフレックスVVC2芯(外径3.4mm)
②軟質シールド7/0.18x2芯(外径4.0mm)
③HPC-26T V2(幅4.0mmx厚さ2.0mm)
④モガミ2524(外径6.0mm)
⑤G-SPOT CABLE(外径6.0mm)
さっそく製作開始!
①スーパーフレックスVVC2芯
オヤイデ電気で在庫している中で、一番細い「2芯カールコード」。
これより細いものを作ってみようと思います。
まず最初に、棒の端にケーブルをインシュロックで固定します。
固定したら、グルグルとケーブルを巻き付けます。
なるべくビッチリと隙間無く巻き付けましょう。
巻き終わったら、反対側の端もインシュロックで固定します。
巻き付けた棒にヒートガンで熱風を当てていきます。
あまり近づけ過ぎず、全体に風を当てていきます。
近づけ過ぎたり、長時間当て続けると、ケーブルが溶けてしまいますので、
注意が必要です。
温め終わったら、軽く水道水で冷やした後に冷凍庫に入れてみました。
(冷凍庫に入れる前に、水で軽く冷やしておきました。冷凍庫の中のものが
溶けるのが気になっただけで、気にならなければ、やらなくても問題ないと思います。)
10分ほど、冷凍庫に入れてから、出したカールコードのインシュロックを切り離します。
見た目はいい感じですが、引っ張ってみると…。
全く戻りません。
うーん。熱の当て方が悪かったのか、冷やし方が悪かったのか、それとも巻き付け方が悪かったのか…。
もう1回、同じケーブルで、より時間をかけてやってみましたが結果は、ほぼ変わらず。
②軟質シールド7/0.18x2芯(外径4.0mm)
作り方は、さきほどと全く一緒です。
完成したものがこちら。
引っ張ってみるとこんな感じです。
シールドがある分、スーパーフレックスVVC2芯より、
まとまりのある仕上がりになりました。
ただ、まだまだカールコードとしては、たよりない。
使っているうちにすぐに戻ってしまいそうです。
とここで、うちの店長から「そのカールコード、巻き直ししました?」
「ん?巻き直しって、なんでしょう?」
そう、「巻く→あたためる→冷やす→完成!ではなかった」のです。
巻き直しとは、カールコードを反対方向に巻き替えていく工程のこと。
上の写真のカールコードを巻き直したのが下の写真。
かなりバネ性が出て、引っ張りにも強そうなカールコードになりました。
③HPC-26T V2(幅4.0mmx厚さ2.0mm)
直売店にあった、両端にプラグの付いたものをカールしてみました。
見た目は、まずまずですが、引っ張ると戻りません。
形状が丸型でなく、平型のため、バネ性が出ないと思われます。
って、ことで巻き返しします。
多少、バネ性は出ましたが、数回使用したら巻き直しが必要かと思います。
④モガミ2524(外径6.0mm)
下のカールコードが巻き返す前のもの。上が巻き返した後のものです。
けっこういい感じの仕上がり。
左のケーブルが2mですが、今回巻き付けた10㎜の棒で作ると、右の長さにまで短くなってしまいます。30㎝弱といったところでしょうか。
⑤G-SPOT CABLE(外径6.0mm)
上が巻き返しする前、下が巻き返した後です。
上の写真の右側が巻き返ししたところ。左半分が巻き返し前です。
こんな感じに、カールコードを裏返していく感じに処理していきます。
垂らしてみるとこんな感じ。
やっぱり巻き返したほうが、バネ性が強いです。
ついでに、家に転がっていたUSBケーブルもカールしてみました。
このUSBコードをカールしていきます。
カールするとこんな感じ。
巻き直すと、すごく短くなります。
比較するとこんな感じ。
データ転送には使用できました。
おそらく充電ケーブルとしても使用できると思いますが、
熱を持ちそうですのでやめておきます。
カール状にすることは簡単にできましたが、そこからバネ性を求めたり、実用面で考えると丸いケーブルでシールド付のもののほうが、作りやすそうです。
今回は実験的にやってみましたが、熱の当て方や冷却時間など、さらに良いものが見つかりましたら、またブログを書こうと思います。
ご不明な点や、お問い合わせは下記まで。
E-mail:webshop@oyaide.com
TEL03-3253-9351
以上、根津でした。
よい記事でした!
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