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2019年12月28日土曜日

7N銅って、実際どうなん? その1 (Acrolink 経緯編)





私オヤイデ電気にて長年オーディオアクセサリー製品の輸出業務全般と海外OEM営業を努めていて、国内業務といえば年に数回の展示会業務ぐらいで、あまり国内関連の業務は行っていないのですが、そんな私でも湯島の本社に毎日勤務しているためお客様からの電話に対応することが度々あります。その際よく5Nや6N銅の配線材はないですかという問い合わせが多々ありますが、その度に回答は残念ながら現状提供出来る物はありませんと回答してきました。

その前に5N6N銅のNは一体何かというと、9(Nine)の桁数で,5Nなら純度99.999%の銅で6Nなら純度99.9999%の銅母材を使用した線材ということになります。一般的に高純度銅というのは5N以上の銅の事を言います。また音色的にどうであれ、基本的に同じ銅ならば銅の純度が高いほうが導電率が高くなります。

勿論未だに多くのお客様が現在5Nや6N銅の配線材を探すにはそれなりの訳があります。

オヤイデ電気の独自銅導体 102SSCを含め、現状ほとんど流通している9割以上の国内メーカーのオーディオケーブルの銅の導体は4N OFC銅という銅母材を元に素線加工する際に磨いたり焼き鈍しをしたり、さらには叩いたりして各社色々技術的付加価値をつけてオーディオ用ケーブルとして売っているのがほとんどなのですが、これは電線業界での銅の取り扱いとしては1%にも満たないオーディオ市場のためにだけ高純度銅を精製する設備を銅母材の供給元の大手電線会社が維持していくのが年々難しくなり、過去十年ぐらいで古河や日立等の大手電線会社から供給される高純度の銅母材の生産はほぼ停止という状況からもたらされた結果によるもので、弊社でも過去に古河電線のPCOCC-Aという5N銅の導体を使用していたのですが、生産停止により大変な思いをしたものです。

また現在でも他のアジア諸国では高純度銅として未だに5N,6N銅相当として銅の線材を生産していますが、過去の経験から品質的に満足できるレベルのものではなく、以前の古河電線製のPCOCCと同製法で作られていると言われているアジア生産のOCCでさえ古河製の物には遠く及ばないとの声を海外の顧客から多々聞いていました。

弊社オヤイデ電気の製品は完全な日本生産というのを第一の売りで長年海外でプロモーションをして成功していますので、海外製の高純度銅導体を使うよりは、信頼できる日本の大手電線会社製の4N OFC銅の母材を使うほうが品質の信頼性や供給の安定性の点で優位ではないかと思っています。

これらの経緯から、市場的にますます小さくなり更に希少になりつつある高純度銅の母材を使うよりは、上で述べたように4N OFC銅を母材にして技術的な付加価値要素をつけて売るほうが、将来的にも安定した供給を行う事ができるので、オーディオケーブル各社の選択として結果的に似たようになるのは必然かと思います。

とはいえ未だに国内メーカーでほぼ唯一高純度銅のみを一貫して採用しているメーカーがあります。 弊社のOEM供給先であり、取引先としても弊社とも長年関係が深いアクロジャパン社です。

アクロジャパンのアクロリンク製品は現在ラインナップとして三菱電線製のD.U.C.C. 7N銅や8N銅のみで導体を作り、オーディオケーブルを生産しているケーブルブランドであります。またOEM業務として長年Esotericのケーブルの生産を長年しています。

6N銅から始まって大変高価な7N8N銅を安定して生産して長年販売を続ける事の出来る世界的に見ても稀有なメーカーでもあります。

非常に高価な商品ラインナップではありますが、海外市場に出て行った時期も非常に早かった事もあり、海外市場での日本製品としての認知度や人気も非常に高いです。 一度アクロリンクの7N8N銅のケーブルを使うとリピーターになる確率が高いそうです。

昔の6N銅時代の物ですが、アクロリンクのD.U.C.C. 高純度銅の説明は以下の会社リンク先にで参照して下さい。 http://www.acrolink.jp/acrolink/index.html

アクロジャパンの菅野社長とは長年の顔なじみなのですが、今回ひょんなことからアクロリンクの2種類の限定品 Annversario7Nスピーカーケーブルの全在庫を買い取ってくれないかとの話が先月に舞い込み、弊社秋葉原の直売店と弊社直営オンラインショップのみで、7N銅のスピーカーケーブルの良さを広く知ってもらうために普段ではあり得ない値段で売って良いとの許可を直々に得ることができました。

その2種類のスピーカーケーブルとは、



7N-S4000 Anniversario (リンク先はメーカー商品ページ)
5.5sq. x 2芯 外形: 14.7Фmm 定価14.300/m (税込)



7N-S1054Anniversario (リンク先はメーカー商品ページ)
1.25sq x 4 (クアッド構造) 外形: 12.6Фmm 定価 10,450/m (税込)


普段でもアクロリンクの製品の中でもお買い得感のある7Nスピーカーケーブル2種です。

実際弊社のお店でも良く売れている商品なのですが、弊社の普段の売価の定価75%売りの値段から来年の16日から始まる年始特別セールにてさらに現在の売値から約30%オフにて税込メートル単価で7N-S4000が¥7,5137N-S1054が¥5,489にて切売り致します 

今回の年始セールにて定価のほぼ半値に近い金額で残りの全在庫を売り切ります!


また10メートル以上購入の際には、さらに売値の5%オフになり、定価の半額にて販売します

ご注文はこちらから【セール価格適用は2020年1月6日10:00から】

Acrolink 7N-S4000 Anniversario 切売り

Acrolink 7N-S1054 Anniversario 切売り


普段私のような普通のサラリーマンでは中々手が届かない価格帯のアクロリンクの7Nケーブル製品ですが、この機会に是非とも7N銅のケーブルの真価をご自身でお確かめ下さい。

尚セール商品の在庫に関しては余裕を持って準備しておりますが、売り切れ次第セールは終了とさせて頂きます。何卒ご了承下さい。

ここまでが今回のセールの経緯と告知となりますが、次は本題の実際に完成品を作ってみての比較試聴レポートとなります。

長文ですが、今しばらくお付き合い下さい。

その2 Acrolink7N銅ケーブル試聴編に続く


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