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2020年6月6日土曜日

オヤイデ事務方も聴いてみた。

新製品 OCB-1 STⅡ、OCB-1 DXs 

徹底試聴!!

OCB-1 ST II
OCB-1 DXS II


 

こんにちは、オヤイデ電気事務担当(オーディオ好き)です。

発売から30年以上、オーディオ用電源タップであるOCB-1シリーズは何度もリファインを繰り返しながら今日に至る、まさにオヤイデ電気の顔と言ってもいい商品群です。その中のOCB-1 STOCB-1 DXs がさらに改良を加えられOCB-1 STOCB-1 DXsとして4月に発売となりました。

そこで、この発売になったばかりのOCB-1 STOCB-1 DXsについて、わたくし事務担当(オーディオ好き)が前回と同じくその音質面についてレポートします。このレポートで音の違いをなんとなくでも分かっていただければと思います。

※価格や製品仕様についてはオヤイデ電気オンラインショップをご覧下さい。

                     

今回はOCB-1 STがエントリークラスということもあり、はじめてオーディオタップを使う方を想定して、まず家電販売店で売られているオーディオ用ではない一般的な電源タップにSACDプレイヤーとプリメインアンプをつないで聴き、次にOCB-1 STOCB-1 DXsの順に聴き比べました。

                       

OCB-1 ST その魅力はなんと言ってもコスパの高さ。帯域レンジを広げ、一音一音をくっきりと描き出す。

ST IIに使用されている L/i50

 

ポップス、クラシック、ジャズの3枚のディスクで試聴。

ポップスでは鬼束ちひろのCD「インソムニア」から月光(album version)(以下「ポップス」)を選択。

                       


 

一般的なタップでは全体に高域に寄り過ぎ、声に厚みが欲しい。またボーカルが強調されすぎるため、バックのコーラスや楽器の細部がいまひとつ聴き取りにくい。

これをOCB-1 STに変えるとボーカルがエコーに埋もれていた感じがすっきりとし、ボーカルに軸が出来てエコーが左右へきれいに広がる。ブレスやサ行がはっきりしてくるので声をよりリアルに感じられる。また、コーラスや楽器も一般のタップよりも聞き取りやすくなっている。この変化は再生する帯域が広がったことにより音に厚みや広がりが出たことによるものと思う。ただし、声にもう少しだけしなやかな感じが出るともっとよかった。

 

クラシックではSereo Sound誌が200号を記念して付録で付けたSACDサンプラーから、サイモン・ラトル指揮 ベルリンフィルのベートーベン交響曲第4番第1楽章(以下「クラシック」)を選択。今では入手しにくいディスクですが、音質も演奏もすばらしく比較試聴にちょうどよいと思い選びました。


 

この「クラシック」では「ポップス」以上に音の変化を確認する結果となった。

なんといってもオーケーストラの再生では各楽器が分離して音の広がり、臨場感を感じられることが大切だと思います。一般的なタップからOCB-1 STに変えることにより、帯域レンジが広がって音の抜け方も変わり、各楽器がはっきりと立ち現れる。強奏やアタックでも音が混濁する感じが減退し、ティンパニの叩きつける感じも明瞭になる。また、低域が伸びることによりベースのピチカートもはっきり意識させるものとなった。音場の面でも横方向だけでなく縦方向へも広がり、一般のタップよりも臨場感が上がっていることを確認できた。

 

ジャズではブライアン・ブロンバーグのCD「ウッド」からThe saga of Harrison Crabfeathers(以下「ジャズ」)。

                           

 

このディスクはベースの音を細大漏らさず全て記録しようというレコーディングエンジニアの執念が感じられる優れた録音で、きちんと調整された装置で再生すると指の動きや弦の震えが目に見えるようにリアルに感じられます。

まず一般的なタップでは全体に高域寄りになることが影響して、ベースが華やかになる印象。シンバルはシャリシャリして音に芯がなく、低域も不足しているため冒頭のベースソロからピアノが登場してベースが後ろへ回った時に、ベースの音が聞き取りにくくなってしまう。

OCB-1 STにするとベースの音がすっと落ち着き自然なバランスに変化。帯域レンジも広がり、一音一音をくっきりときれいに描くのでシンバルにも芯が出て、スティックでシンバルの一点を叩いている感じがよく伝わる。左右への音の広がりもまずまずで、ベースにもう一段の締りがあると弦の震える感じが出そうですが、このクラスのタップにそこまで求めるのは酷かも知れない。

 

3枚のディスクを聴いたOCB-1 STの私の印象は音にタップ固有の色づけを加えることがない点が大変に好ましく、汎用性が高いと感じた。また帯域レンジを広げながら一音一音をくっきりと聴かせるのは、やはり2つのコンセントを収めた頼もしいBOXと新しく開発されたL/i50Ⅱケーブルによるところが大きいのだと再認識。

価格を考えればコスパはとても高いタップといえる。

 

OCB-1 DXs  OCB-1 STよりも立体的な音のたたずまい。しなやかで美しい音へと深化。

DXsⅡに使われている L/i50 OFC

 

「ポップス」では原音に忠実という意味でエコーがきれいに整理され、今までで最も声の美しさ、艶やかさをみせる。やはり、これくらいの音のレベルでないとこの歌手の特徴的なエモーショナルな表現が、聴き手に訴える力が、こちらへ100%届かないのではないかと思わせる説得力がある。

OCB-1 STとの比較で言うとボーカルが中央に位置しコーラスが左右に広がる感じがよりはっきりする。定位感が上がったことにより各パートの分離がよくなり音がスピーカーにペタッと貼り付く感じがなく立体的に聴こえる。ピアノの音もより低域の支えがしっかりとして、ピアノらしさが感じられて好ましい。

しかし、なんといっても一番の違いはOCB-1 STで感じた声の若干の硬さがOCB-1 DXsになって、よりしなやかで美しい響きに変わった点。

 

「クラシック」 「ポップス」でエコーがきれいに整理されると言ったことと関係して、こちらも余計な響きが整理されてS/Nがよくなったように感じる。全体的な見通しがよくなったことで、コンサートホールの残響をよく捉えられている録音であることがわかる。また、バイオリンにやわらかさ、しなやかな響きが加わり、低域にも厚みが出た。左右への音の広がりも今までで一番よかった。

 

「ジャズ」 個人的には今回聞いた3曲の中ではこの曲が一番相性がいいように感じた。OCB-1 STに音の鮮度感が加味される。そしてなんと言ってもベースを弾く指の動き、弦の震えが見える感じが出てくる。高域も美しく、シンバルを単にシャンシャン打ち鳴らすのではなくちゃんと真鍮の重さも感じさせる表現に変化。これには感動。このクラスのタップになってくると音像がシャープに決まってくるので、各楽器の定位も明確になってくる。

ベースの実体感、一音一音の美しさ、楽器の定位感などが得られる点はいずれもオーディオ的表現に優れた証であるといえる。

 

OCB-1 DXsを聴いて感じたのは、やはりタップ固有の色づけが感じられないため汎用性が高いと思われる点、オーディオ機器としてのベーシックな性能をきちんと押さえている点からも多くの方にお薦めしたいということです。

 

最後にお知らせです。このたびオヤイデ電気では新サービスとしてRentioというオーディオアクセサリーのレンタルサービスをスタートしました。有料にはなりますが、オヤイデ製品を自分のシステムで試聴できるまたとないチャンスです!是非ご利用頂き、OCB-1の音をご自身の耳で確かめてみて下さい!!

Rentioについてはこちら

 

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