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2020年8月24日月曜日

仕様から探している電線が見つかるかも……?


こんにちは、本多です

祭りも夏フェスも旅イベントも何もない夏が過ぎ去ろうとしています

来月の夏休みはどう過ごそうかしら…

ところで、先日オヤイデ電気のオンラインショップがリニューアルしました



カテゴリの分け方や注文ページなど、新しくなったところも多いです
良ければ隅々までご覧ください(そして要修正点があればお知らせください…)

そしてリニューアル記念でポイント10倍キャンペーンを今月一杯行っていますので、是非この機会にご利用下さい!



さて、今週のサンデンは...



前回の私の記事では、電線の表面に記載されている情報からその電線が何なのかをざっくり探る方法をご紹介しました

しかしながら、正直ざっくりし過ぎて役に立たないな……と思いましたので、
本日はもう少し実用的な見方といいますか、必要となる情報をご案内したいなと考えてます


電線を探す際、種類によって色々なパターンがあるのですが、必ずといっていいほどお客様に伺うのが「お探しの電線にはどういうスペック(仕様)が必要になるか」という点

が、そもそも「電線に仕様とかあるんすか!?」って話になるんじゃないかと思うんですが、
電線も工業製品ですので素材や規格に応じた仕様が存在しています

それでは主にどういった仕様を確認する必要があるのか、簡単ですが紹介します

1.導体サイズ
2.許容電流
3.耐電圧
4.耐火・耐熱・耐寒
5.ULナンバーなどによる規格
6.素材
7.外径サイズ
などなど……

順番に補足します

1.導体サイズ
先日も書きましたが、電線の断面積の事です
ある意味一番重要になる事が多い仕様です
単線なら何mmなのか、より線なら何sqなのか、数値が分かるのがベストですね
なお、AWG(American Wire Gauge)表記でもsqに簡単に換算できます
基本的に電線の被覆に印字されているものが多いですが、そういったデータがなくても中の導体の直径を測る事で計算する事もできます

また、導体サイズは「2.許容電流」とも深く関係しています


2.許容電流
その電線に「何アンペア(A)まで電流が流せるのか」の指標になる数値です
許容電流値を超える電流を流してしまうと発熱→発火など事故の原因となり危険です
許容電流は導体サイズや被覆の性能、使用温度など色々な要素で決定します
基本的には導体サイズで許容電流値を知ることが可能です

例えば、0.3sq(AWG22)2~3A0.75sq(AWG18)ですと6~7Aの電流を流せます

オヤイデ電気の取り扱い品目一覧にも表が載っていますのでチェックしてみてください


3.耐電圧
こちらは「何ボルト(V)」まで電圧をかけられるのかを示す数値です
主に被覆の厚さや素材の種類によって決まります
被覆が厚い方が耐電圧が高いものが多いですが、フッ素系の被覆は薄いながらも高い耐電圧値を持つものが多いです

一般的なビニル被覆でだいたい〜100V程度までなら大丈夫なのものが多い印象ですが、メーカーが定格電圧を謳っていない製品も多くありませんので注意が必要です
UL規格などを取得していれば300V600V、または数十KVの耐圧を持つものも存在します 


4.耐火・耐熱・耐寒
読んで字の如く、耐熱性や耐寒性を示しています
使用する際に高熱になる場所ですと、普通の電線ではもたないですからね
基本的に被覆の素材、構造、導体のメッキの種類によって決まります
一般的なものですとシリコンやフッ素系の被覆が該当します
警報線などでは耐火性能を持ったものを使用しなければならないところもあります

シリコン電線ですと60℃〜+180℃、フッ素樹脂電線の一種FEP電線ですと253℃〜+200℃で使用することが可能です


5.ULナンバーなどによる規格
前回も書きましたが、ULとは「アメリカ保険業者安全試験所」が策定する製品安全規格の事です。それぞれのナンバーごとに様々な安全基準が設けられています
先に書きました4つの仕様がまとめて載っていたりします

企業や研究室からご依頼をいただく場合、こういった規格に準拠している電線を探されている場合が多いです

オヤイデ電気で扱っている主なUL電線ですと、
1007101532393398、などがあります


6.素材
この場合は、被覆の素材の事を指しています
ビニル、シリコン、フッ素、ポリエチレンなど、様々な種類のものがあります
用途に対してその素材を選ぶという考え方が一般的かと思います
例えば、柔らかさを求めてシリコンを選んだり、ビニルと近いものでより耐熱性を求めて架橋ポリエチレンを選んだり、より仕上がりを細くしたいからフッ素樹脂を選んだり、といった具合に選定します

導体においても銅の他に銀や、ニッケルなど用途によって使い分ける事があります
銅より高い導電性を求めて銀にしたり、より高い耐熱特性を求めてニッケルを選んだりといった具合です


7.外径サイズ
色々仕様のことを言ってきて、最終的にネックになる事が多いのが電線の外径サイズです
導体サイズ、耐電圧、素材など総合的な仕様の上に成り立つ部分ですので、案外この部分を考えていないお客様もいらっしゃったりしますが、結局外径サイズが伴わないと…って事は多いです
一種の制約になりがちな仕様条件ですね

ちなみに外径サイズに重きをおくお客様ははじめに「この外径でこういう仕様の……」とおっしゃってくださる事が多い印象です


他にもシールドの有無、芯数、色など様々な仕様条件がありますが、今回はここまでにしておきます







前回よりは有意義なことをかけたと思うのですが、いかがでしたでしょうか
(文字ばっかで申し訳ない…)

上記仕様条件をビシッと揃えてきて頂けると欲しい電線を見つけられる確率はかなり高くなります

それでも難しい場合はやはりありますが、特注品を製作する場合などにも必要となる情報ですので頭の隅にでも置いといて頂けると幸いです

上記内容がさっぱりなので助けて欲しい!、てのもオヤイデ電気では勿論ウェルカムですので、お気軽にお問い合わせ下さい

・お問い合わせは以下まで〜
E-mail:webshop@oyaide.com
TEL:03-3253-9351


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それではまた次回、本多でした


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