突然ですが、ご自宅のコンセントに ”極性” あることをご存知ですか?
極性とはいわゆる「プラス・マイナス」みたいなことですが、そもそもコンセントに電源コードを挿すときに ”極性” なんて気にしたことないですよね?
でも実は、普段何気なく使用している壁コンセントには向きが存在します。
” え? コンセントには極性がある? ”
一見すると違いが分からないこともあるでしょう。そこで、極性を覚えておくと、より家電を効率的に使用できます。さて今回は、コンセントの極性や確認方法についてご紹介します。
コンセントの極性とは
コンセントの極性とはどのようなものなのでしょうか?
普段気にしない、コンセントにおける極性と向きの見分けかたを紹介します。
コンセントには正しい向きがある
電気の分類には大きく分けて「直流(DC)」と「交流(AC)」がありますが、日本人が最も身近なコンセントは「交流(AC)・125V/15A」です。
二つの細長い穴が特徴のコンセントですが、実は左右対称ではありません。
多くの場合は、左側の方がかすかに長くなっています。
このコンセントの穴の長い方を「ニュートラル / 中性線(通称…コールド)」、短い方を「ライブ / 活線(通称…ホット)」と呼んでいます。
このコールドとホットが交流電流による極性であり、電気の負荷がかかった場合に、アースに余分な電気を逃がすような仕組みになっているのです。
交流電気の性質上、プラグの向きを変えても差せるようになっていますが、中にはきちんと向きが決められた家電製品もあります。
正しく挿すことでどんなメリットがある?
交流電流である電気はどちらに差しても基本は問題がありません。しかし、正しく差すことで本来の特性を生かせる製品もあります。
特に、音を扱うスピーカーやテレビといったオーディオ機器は正しく差すことで音に変化が出る製品もあるとされています。
多くのオーディオ機器の電気によって発生するノイズがなくなり、機器の本来の音が再現されるようになるためです。正しい向きに差すことでよりオーディオやテレビの音がきれいに聞こえるようになると言われています。
また大きなワット数の家電の場合は、感電する危険性を下げることができます。
極性を調べる方法
日本の電源コードやコンセントは左右対称のものがたくさん存在します。
そこでコンセントやプラグの極性を調べる方法を紹介します。
プラグの印字やマークを見る
正しい向きで使用した方がよい機器は、プラグに印が記載されていることがあります。
例えばコードに白いラインが入っているプラグは、白いラインが入っている側がコールドです。またプラグの脇に逆三角のマークが記載されていることがあります。このようなプラグの場合は、この三角マーク側がコールドを指しています。
他にも「Wマーク」などさまざまな印が付いている場合があります。基本的にマークが付いている方がコールド側です。
分からない場合は取扱説明書を読むとよいでしょう。
検電ドライバーをつかう
検電ドライバーとは
コンセントの極性確認に使うペンサイズのチェッカー
検電ドライバーは検電器の一種であり、コンセント等において通電の有無を確認するためのペンサイズのチェッカー道具です。
マイナスドライバーに似た形態からそう呼ばれていますが、基本的にはネジを締めるものではありません。
ドライバー部分を回路に直接触れさせ、回路が活電状態か否かを確認するために使用されます。
通常、電気工事や点検は対象となる電気設備の電源を落とした状態で実施しますが、万一活電状態のまま作業者が触れると感電事故に至ります。
そのため、作業の前に検電ドライバーを用いて活電、非活電の確認が必須の手順となっています。
また、オーディオ機器の接続の際、コンセントのホット側とコールド側の判別にも使用されるケースが多いです。
検電ドライバーの原理
検電ドライバーにおいて、活電時に点灯するランプにはネオン管とLEDランプの2種類があります。
1. ネオンランプ(ネオン放電管式)
ネオンランプは放電管の一種で、比較的低い電圧 (60V~) で放電し、わずかな電流でも電極周辺がぼんやりと赤く光ります (グロー放電) 。従って、活電部から人体を通して大地 (アース) に微小電流を流し、その途中にネオン管を挿入することで、検出が可能になります。
なお、人体に流れる電流を抑制するため、1MΩ以上の高抵抗をネオン管に直列に繋ぎます。放電管なので直流でも、反応や電源が不要で使い易い反面、わずかな電流で点灯しているために明るさが不足気味で、明るい環境下では点灯状態を確認しにくいことが欠点です。
2. LEDランプ(電子回路式)
LEDランプはネオンランプよりも明るく光るため、点灯状態がわかりやすいメリットがありますが、点灯させるために電子回路が必要です。検電ドライバーを人が握って交流の活電部に先端を接触させると、検電ドライバーと人体、人体と大地 (アース) 間に静電容量があるため、極めて微小な電流が流れます。その電流を電子回路が検出してLEDを点灯します。
ただし、電子回路の電源として電池が必要ですが、電池が消耗していると活電部に当ててもLEDランプが点灯しません。「活電部ではない」と誤判断する恐れがあること、直流には反応しないことに注意します。
検電ドライバーは手軽にコンセントの極性を判別できるツールですが、製品仕様を守って使用しないと事故に直結するツールです。
製品仕様の対応電圧を守ることはもちろんのこと、先端が汚れていたり液体で濡れていたりすると容赦なく感電してしまうので、メンテナンスを欠かさないようにしましょう。
使い方
1. 点灯確認
電池残量を確認します。片手で軸に触れ、もう一方で尾部に触れてください。
LEDが点いたら点検可能です。点かない場合は電池交換してください。
2. 通電チェック(極性判別)
点検箇所(壁コンセント等)に挿し込みます。
ホット側(短い方)に差し込むとLEDが赤く点灯します。
コールド側(長い方)に差しても点灯しません。
※正しく点灯しない場合、正しく配線されていないことがわかります。
※検電ドライバーの尾部に触れていると正しく点検できません。
3. 導通テスト
ドライバーの先端を、導通間と思われる片方に接触させ、
他方を指で触れます。導通があればLEDが点灯します。
※50MΩ以下の回路に限ります。
検電ドライバーはオヤイデ電気で販売中!
HOZAN D-745 LED検電ドライバー |
AC電源(交流電源)の極性の判別・通電チェックに使用します。
簡単に、安全に、点検が可能。
オーディオ用電源では極性確認は大切です。
視認性が良いLEDタイプ。
電池式のため、長く使えます。
普段何気なく使用しているコンセントですが、実は向きがあります。家電によってはこの向きが重要になる場合があるだけでなく、感電のリスクを抑えることができるので、是非普段から気にして使ってみましょう。
オヤイデ電気ではオーディオ向けの”電源タップや電源ケーブルの自作”がとても人気です。
よかったら”極性”を気にしながら(?)音にこだわってもいいかもしれないですね。ご不明点等ございましたらお問い合わせください。
以上、ウノツでした。
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