2023年9月13日水曜日

秋葉原今昔物語~あの頃みんな若かった~

 こんにちは、葛下です。

 
 
オヤイデ電気の店舗は、有難い事に老若男女幅広い層のお客様がいらっしゃいます。
 
そんな中で年配のお客様が口を揃えておっしゃる一言があります。

 
 
「アキバもすっかり変わっちまったからわかんねーよ・・・」

 
 
はい。本当に変わりました。秋葉原の街は…
 
 
私、4年間のブランクがありますが25年前から秋葉原で働いております。
 
 25年前からでも、それはもう変わりました。街全体が
 
 
そこで今回は秋葉原の街の今と昔。

私なりの25年間の変化を語ってみたいと思います。
 

 
 
まず、電気街口を出て左側の出口を出てみましょう。


 
昔は駅前手前側に「サトームセン」、中央に「ラジオ会館」、奥側に「石丸電気」がドーン!!とそびえ建ってました。
 
 
当時秋葉原は「サトームセン」「石丸電気」「ロケット」「LAOX」「ソフマップ」「ヤマギワ」「ナカウラ」等の家電店が何店舗も連なって建っておりました。
 
まさに「電気街」と呼ぶに相応しい街でした。
 
 
それが「ヨドバシカメラ」が出来た頃からどんどん家電店が減って行き、どんどんアニメ・ゲーム関係の店が増えて行きました。
 
 
あの頃、この駅前では「サトームセン」と「石丸電気」のテーマソングが大音量でガンガンかかっており、
おそらく当時秋葉原で働いていた人は全員「サトームセン」と「石丸電気」のテーマソングはフルコーラスで歌える筈です。(笑)
 
 
石丸まるまる~♪石丸まるまる~♪
 
 
真ん中にあるラジオ会館も今は立派な建物になりましたが、建て直す前はもっとマニアックで、悪く言うと胡散臭げな建物でした。(笑)
 

 2階に同人誌等が売ってる本屋があったのですが、その横にベンチがあり、そこで喫煙が出来ました。
 
 
ある日、私が昼休みに一服に行くと、そのベンチで、何やら買ったカード類を広げて眺めている若者がおりました。
 
 
当時の私は派手な茶髪にピアスと、ちょっと(ちょっとだけね)輩風の出で立ちでした。
 
 
で、そのカードを広げている若者の横にドーン!と座ってタバコ吸っていると、若者、私を見るなり、いきなり広げていたカードを急いで手でかき集め始めたのです。
 
 
それはもう、凄いスピードで!
 
 
そんな時、私は心の中で叫びました…

 
 
 
「盗らねーよ!!」

 
 
 
これらの建物の向かい側、今は「アトレ」と言う立派なファッションビルが建ってますが、昔はここは「秋葉原デパート」と言うこれまた胡散臭…いや、昔ながらのデパートがありました。


 そしてデパートの前の敷地、丁度この辺りは実演販売が何件か行われておりました。
 

 
あの実演販売で有名な「マーフィ岡田」さんもたまに来られて、包丁でケーブルを切り刻んだりしておられました(笑)
 
 
駅前でサトームセンと石丸電気のテーマソングが鳴り響く喧騒の中で実演販売を眺めると言うのが秋葉原の風情でした。
 

 
 
さて、今度は改札を出て右側に行ってみましょう。
 
 
右側の回転ずしがある場所は家電店「ロケット」がそびえ建っておりました。
 

 
正面を向くと、今は「ダイビル」「UDX」等の立派なビル々が軒を連ねておりますが、当時この辺りはだだっ広い舗装された広場でした。
 


 バスケのコートが置いてあったので、当時は若者がバスケをしたり、スケボーをしたり、
 
たまにチェック柄の服を着たお兄さんが、どうやって連れて来たのか等身大の女の子の人形の頭をなでなでしたりしてました。
 
 
私はよく昼休みにぼーっとそんな光景を眺めて時間を過ごしておりました。
 

 
ある時、大きなリュックを背負った5・6人の男女のグループがやってきました。
 
 
そのグループ、広場の真ん中でいきなり輪になって座り、全員がリュックからノートPCをニョリッって取り出しました。
 
 
そして全員猛烈なスピードでカシャカシャキーボードを叩き始めたのです。
 
 
皆さん、時折薄笑いを浮かべたりして非常に楽しそうでした。
 
 
そんな時、私は心の中で叫びました…
 

 
 
 
「なんで口で会話しないの!?」
 

 
 
 
そんな広場は今はもう形跡すら残っておりません。
 

 
左を見てみましょう。
 

 
ご存じ高架下の部品屋さんです。
 
 
私はここのラジオセンターで17年間働いておりました。
 
 
現在、秋葉原で唯一昭和の匂いが残る場所です。
 
 
とは言っても現在、中の店舗はすっかり活気を失っている感は否めないです。
 
 
ちなみにこの高架下はまとめてラジオセンターと呼んでる方が殆どですが、正確には違うんです。
 
 
道路側に面しているのが「電波会館」、真ん中が「ラジオセンター」、そして奥が「ラジオストア」と3つの建物から成り立っております。
 
 
3階のメイド喫茶も当時は「古炉奈」って言う老舗の喫茶店で、落ち着いた良い雰囲気の場所でした。
 


 この高架下も私がいる当時から立ち退き問題で揉めておりましたからそれほど長い未来は見込めないかもしれません…
 

まあ、街が新しくなって行く事は決して悪い事ではないのですが、これほど昔ながらの場所がバッサリ切り捨てられると、なんか切ないですね~
 
 
 
秋葉原で働いでいる方は長く働いておられる方が多いです。
 
それは秋葉原で働いてる人は辞めても秋葉原に戻ってくるというジンクスが昔からあるからです。
 
思えば7年前、私が秋葉原を去る事になった時
 
「もう二度と秋葉原には戻って来ぬ!」と捨て台詞を吐いて去ったのですが、
 
結局4年後、こうして戻って参りました。
はい。ジンクス成立です。
 
そういった、今なお秋葉原で長年働いておられる方々と同じ歴史を歩んで来たのでしょう。
 
街だけではなく文化も大きく変動しました。
 
昔はマニアックな電気部品オタクと言った方が多かったのですが、気づけば最近はメイドさんのみならず、色んな種族の女の子達が道路に並んで客引きをする街になりました。
 
大日本帝国陸軍の方がいた時はびっくりしました。
 
思えば経験したく無い事も経験しました。
 
ヤマギワソフト館火災・秋葉原通り魔事件・東日本大震災…
 
 
私はおそらくもうこれが最終職になると思うので、このまま秋葉原に骨を埋める事になるでしょう。
 
街は変わっても、そういった何十年も働いている店員さん達もまだまだいらっしゃいます。
 
機械好きお父様方、「もうあの街は変わっちまったから行かねえ!」とかおっしゃらずに、私達に会いにいらして下さい。
 
そして一緒に昔の秋葉原を懐かしみましょう!(笑)
 
オヤイデ電気共々、これからもよろしくお願い致します。
 
 
以上葛下でした。




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4 件のコメント:

  1. まいどです。
    俺がアキバまで良く通っていた時のオヤイデさんは、良く冗談を言う色黒の小柄なオジサン、おでこがすごく広い眼鏡のオジサン、背の高い長髪のお兄さんなどが居てお馴染みで、お世話になりました。
    現在では、店員さんもすっかり入れ替わったようですね。
    太、中、細、各色10mなど、天井から吊してあったビーメックス線を良く買ったなぁ。まとめてもらえるまで時間が掛かるしお客さんも結構居るので、注文してから「ちょっと回ってくるから」と言って向かいのラジオデパートや秋月電子などに行き、帰りにお金を払って受け取って帰りました。
    それらのビーメックス線は、今でも現役の自作アンプの中で信頼性高く使えています。
    最近は通販の方が安いし、宅配料金の方が交通費よりも安いので、アキバからもすっかり足が遠のきました...
    オヤイデさんの通販も時々利用していますよ。
    それじゃまた。

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    1. 日頃よりご愛顧いただきいただき誠にありがとうございます。最近は通販で購入できるので便利ですね。スタッフも商品も入れ替わってきていますが、従来の雰囲気を残しながら相変わらず営業を続けておりますよ。たまには秋葉原にもお立ち寄りいただけたら幸いです。

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  2. 青果市場に車を乗り付けて 買い物していました。車でないと重たいものが運べないので 、、、

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    1. 懐かしいですね。今は秋葉原UDXという大きなビルが建ってしまいました。UDX近くの高架下に建設された「ちゃばら」という施設内に「やっちゃばの記念碑」が残されてますよ。是非探してみてくださいね。

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