2019年11月30日土曜日

新人スタッフによる、オヤイデ的温故知新~旧型SLSC編~

 皆様おはこんばんにちは。
 寒いですね、冗談抜きで寒いですね。

 冷え性の同志の方々、対策は万全でしょうか。
 私は既に上下ともヒートテックです。それでも尚足りないくらいのこの寒さ。
 まだ群馬よりはマシ、と言い聞かせる私小倉です。

 はてさて。
 今回は『温故知新』を掲げてやっていく訳なのですが。

 きっかけは何気ない本社での出来事からでした。

 ある昼下がりのオヤイデ本社。商品補充に店舗から訪れていた私。
 そこへ『こんなもの出てきた〜』と一人の本社スタッフの方があるものを持ってきました。

 それが、こちら。
 (写真の場所はオヤイデ本社ではありません)

 なんと旧型のSLSC。
 まだまだ日が入って浅い私にとっては初めて見るものでした。パッケージの色褪せも大分年季を感じます。

 ちなみに現行品はこちらから↓
 https://oyaide.com/catalog/products/p-2617.html

 現行品の外カバーは
 クロムメッキの銀色をしています。

 しかし旧型はこの通り、外カバーが金メッキになっております。

 この初期型が発売されたのが2004年実に15年もの間皆様に愛されてきた事になります。
その間、こうしたマイナーチェンジを経て、さらに良いものへと改良し、今の形がある訳です。

 ちなみに本来であればここにさらに色分けのシールが付いていた筈のものになります。現行の4個1組販売のSLSCではシールでは無くプラグに直接ラインが入っているような形ですね。

 それを今回恐縮ながらこれをそのまま頂ける事になりまして、今回のブログ記事に至った訳です。

 というわけで早速開けてもうちょっと比較していきましょう。

 さて、開封。

 んーーーーーーーーーそうですよね笑

 純銀コンタクトがかなり年季の入った色をしております。
 それもそのはず。

 いつの時期の製造か正確には不明ですが、仮に長くて15年も前のものなのです。未使用とはいえこうなってしまうのも致し方ないでしょう。

 しかし、侮るなかれ。
 ここからが純銀コンタクトの本領発揮でございます。

 磨くと、見事この通り。


 昔から西洋では高級食器としても利用されてきた素材、銀。
 経年変化によって黒く硫化してきてしまいますが、それ磨けばすぐ元通り純銀コンタクトの裏メリットとでも言いましょうか。



 さて、4本とも磨き終えまして。

 改めて現行品の実物と比べてみましょう。
(現行品のサンプルは完成品DR-510用のものです)


 外カバーのメッキは勿論、滑り止め部分の網目の感じなんかも少し違いますね。

 中は基本的な構造は同じ筈ですが…いざオープン。


 やはり中身も微妙な違いがありますね。コンタクトの半田付け部分やコールド部分の形状、そして外装を止めるネジが逆側に付いています。

 確かな進化がそこにあります。

 はてさて、このプラグ、このまま比較で終わらせるのも勿体ないので、ケーブルの形にしてみましょう。

 RCAのラインケーブルペアを作っていくわけですが、今回、個人的に好きな変わり種をご紹介しようかと思います。
 その使うケーブルが、こちら。


 『えっ??????スピーカーケーブルじゃん??????』
 と思ったそこの貴方。その反応は大正解です。笑

 ラインケーブルにするには太さは十分とはいえシールドも無いのに大丈夫なの??という感じではありますが、これをどこに使うかと言いますと、実際私はこれをDAコンバーターからアクティブのモニタースピーカーで既に使用しておりまして、


 Amphenol社製ACPL-CプラグをつけてRCAペアケーブルとして繋いでいました。ケーブル自体は解像度も高いし奥行き感も出るのでこの時点で音質は結構好み且つ、自分のシステムではノイズも殆ど乗らずに使用出来ていました。
(実際環境によってはノイズの影響は変わってくると思います)

 今回、比較も兼ねてこれをこのSLSCで作り変えていこうと思いまして。

 そうと決まれば早速作業開始し早30分後。

 完成。
 なかなか格好いい見た目に仕上がりまして。

 SLSCは旧型・現行モデル共に結線は基本はんだ付けのプラグになりますが、今回旧型のハウジングネジが逆側についていることを生かし、ホット側ははんだ付け、コールド側は固定用ネジによるソルダーレス結線にしてみました。

 では、元のモニタースピーカーの元へ戻し、いざ音をば。


 我が家のモニターは昨年あたり人気殺到し品切れが続出した、Focal社製のShape40。
 シリーズでは一番小さいモデルですが、解像度も高く、小型とはいえ両脇に付いたウーファーによってかなり低域もしっかり出ます。

 んで、肝心な比較はと言いますと。
 …いい感じです。
金メッキから銀コンタクト+銀&ロジウムメッキに変わった事による音質の傾向の変化も勿論あり、高域がクリアになったのもありますが、何より一枚膜が取れたような印象です。

 元々このSLSC、売り文句としましては
繋ぐことを目的としたプラグではなく、いかにロス無く、いかに品質の高い音を供給するかを目的としたRCAプラグ
 と掲げておりまして。

 まさしくその通りの変化が現れたような印象です。
 以前よりもダイナミクスや定位もはっきり見えてくるような。銀メッキではなく純銀そのものがコンタクトになっている事により、所謂『銀メッキっぽい』高域の感じよりも、もっと素直にクリアな感じがします。リスニングのみならず制作側として使用するにもかなり良いプラグなのではないでしょうか。

 因みに現行モデルでやる場合はホットコールドどちらもはんだ付けしてしまう方がやりやすいかと思います。もしくは同じようにネジ止めでコールド結線する場合、はんだ付けしてすぐはEXPLORERのシースが柔らかく、ネジを締めてもシースが変形し食い込んでいかないので、冷めてからネジを締めるとうまくやれます。

 もしかしたらオークションなどでこの旧型も出回っているかもしれませんが、電源プラグ等々も含め、古いプラグ類は贋作品も結構出回っておりますのでご注意ください

 是非現行品で、純銀コンタクトの素晴らしさ、体感してみては如何でしょうか?




 さて、そういえば前回もソルダーレスRCAをご紹介させていただきまして、やはり何だかんだRCAプラグは使うもので、音声そのものが流れるケーブル部分のプラグというのは、やはり比較的変化が解りやすく、同時に大事な部分であると実感した今回でした。

 また、今回ご紹介したEXPLORERのライン使い、個人的には好きな使い方なので是非皆様も試してみてください。

 それではまた。

 Get New WIRE for Your FUN!!!!!!!
 小倉でした。

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