2022年8月5日金曜日

<SuperAgメッキ>誕生!リケーブル用コネクター(MMCX & 2pin)が新発売!

自作リケーブルユーザー必見!

リケーブル用MMCX/2pinコネクターに新たなメッキが登場。

その名も「SuperAgメッキ」!

業界で例を見ない「SuperAgメッキ」は
オーディオ用に開発された特別な銀メッキとなります。


【SuperAgメッキとは】
純銀メッキの上層に特殊メッキを施した、オヤイデ電気オリジナルのSuperAgメッキです。
銀の硫化を防ぎ、非磁性・高導電率を損なわない全く新しい銀メッキとなります。
更にニッケル下地を不要としており、非磁性にも拘ることで信号歪みを抑制します。


MMCX用メタルシェル・コネクター SuperAgメッキ ¥1,980(税込)
【 商品ページはこちらから 】

https://shop.oyaide.com/products-mmcxb-ver2-superag.html

カスタムIEM用2pin(0.78mm)メタルシェル・コネクター SuperAgメッキ ¥1,980(税込)
【 商品ページはこちらから 】

https://shop.oyaide.com/products-ciemb-ver2-superag.html


SuperAgメッキには一体どのようなメリットがあるのか?
その特徴を見ていきましょう!

SuperAgの特徴①:優れた音質

SuperAgメッキは優れたメッキ特性により、銀の音響特性を最大限まで引き出します。


銀は金属元素の中で最も導電率(IACS105%)が高く、相互変調レベルを抑えることができる為、音響的にも優れた性質を持っています。

SuperAgメッキは特殊な二層メッキとなっていますが、+ロジウムや+パラジウムとは異なる、卓越した性質を持っています。
  • 非磁性メッキで信号歪みを抑えます。
  • 銀メッキ同等の相互変調レベルで、原音忠実性に優れています。
  • 磁性体となるニッケル不使用。
これらの特性から銀メッキの音質傾向を最大限引き出しながら、従来の銀メッキよりも音楽的な表現を向上させました。

SuperAgの特徴②:硫化(黒色変色)の無い銀メッキ

SuperAgメッキは、音質を担保しながら硫化を防ぎます。

参考URL:https://www.kitchentool.jp/first/hensyoku.html

「銀」は優れた特性を持っている反面、硫化により徐々に黒く変色してしまう性質を持っている為、外観も重要なオーディオ製品にとっては無視できない問題となります。
また硫化銀(Ag2S)は相互変調効果により高周波へ影響を及ぼす為、音質にも影響があるとされています。

SuperAgメッキは銀の硫化を防ぎながら、耐塩素性が高いので人間の汗にも強く、長期的に安定した音質を維持します。
これにより銀メッキの音質・外観を損ねず、経年劣化に強い銀メッキが誕生しています。常に身に着ける部材でありながら、屋外使用が多いイヤホンリケーブルにおいて、この特性は非常に大きなメリットと言えるでしょう。

SuperAgの特徴③:コストパフォーマンスに長けた経済性

SuperAgメッキは高騰リスクに配慮し、ユーザーのコスト負担を緩和させます。

2021年4月Rh建値では29,500USD/t oz.を付けており、約2年間で10倍以上も高騰している。

銀メッキは硫化を防ぐ為、二層メッキで仕上げることが主流です。オヤイデ電気製品でも「銀+ロジウム」「銀+パラジウム」等、音質的&外観的にも評価が高い貴金属メッキを採用しています。

昨今の世界情勢から貴金属の高騰は目を見張るものがあり、特にロジウム・パラジウムは数年前に比べると約10倍以上も高騰しています。もちろんメッキ費用にもダイレクトに響いており、コスト管理は最も重要な問題となっています。

他にも外観を保護できるメッキは多数存在しますが、音質的なデメリットは無視できません。特に常磁性である金属をメッキ材として使うことは論外で、音質的に優れたメッキは選択肢が少ないのも事実です。
このままではお客様の手に取りやすい価格に収めることは難しくなってしまうと考えました。

なので「コストパフォーマンスに長けた経済性」もSuperAgの開発コンセプトに取り入れています。

長期的な高騰リスクに配慮しつつ、優れた音響特性を保持することに成功した銀メッキこそ”SuperAgメッキ”なのです。

***

ちなみにMMCXのCリングだけ「ベリリウム銅・金メッキ」になっているのは費用対効果が理由です。もしCリングもSuperAgメッキで作った場合、売価は格段に値上がりしてしまうことでしょう(製造量も膨大な数に・・・😅)

SuperAgを使ったオーダーも対応可

メタルシェルカバーも銀色なので、組み合わせる見栄えが良いですね!
特に銀メッキ線や純銀線とは相性が良さそうです。

既に販売しているリケーブルへのカスタマイズも可能です。
特にARKシリーズ「Gaia」や「8本編み オーグライン撚り線ハイブリッド」との相性は抜群です。
SuperAgメッキの恩恵により、音場感が広くなり、定位感が明瞭に、音がエネルギッシュになる傾向があります。


<Gaia>は”リケーブルの最高音質”を追求した結果誕生したリケーブル用線材です。
Gaiaと組み合わせても非常に調子良かったです。

最後に・・・


MMCXリケーブルの音決めを行う際に発生していた『選択肢に金メッキしかない問題』、モヤモヤしてる方が多かったのではないでしょうか?『もう少し選択肢が増えれば良いのに…』とお声を頂くことが多かった為、今回のメッキ開発に着手するきっかけとなりました。

オヤイデ電気のお家芸でもある「銀+ロジウムメッキ」が有力候補でしたが、前述の通りロジウムの高騰が非常に厄介な問題となりまして、コストの問題から異なるメッキを探すことになりました。結果的には良いメッキに仕上がったのでチャレンジして良かったなと思っています。

SuperAgの音質傾向についてはこんな感じです。
  • 天井が高く、ヘッドルームの広さが強調される。
  • 金メッキに比べて高域の伸びは良いが、刺さる感じは無い。
  • 低域の音圧・塊感が向上。
従来品である金メッキとの大きな違いは「金メッキの方が音が丸い感じがする」「素直な音に聞こえる」という印象を受けると思います。ここの良し悪しは好みと言って良いでしょう。

銀⊹ロジウムとの音質差は「+ロジウムの方が音が硬い感じがする」「低域が薄い感じがする」「輪郭がはっきりしている」という印象です。ロジウムは派手に聞こえるケースが多いかもしれませんね。

またコネクター母材をアレンジする方法もありましたが、コンセプトには経済性も重要視していた為、今回は真鍮母材での高品質化に注力しています。ちなみにテルル銅は純銅同等の硬度しか無い為、どの製造工場に相談しても「イヤホン用コネクターの接続端子」には非推奨でした。さらにMMCXのようなコネクターでは「繰り返し挿抜することで、接続部が緩くなっていく」というデメリットもあります。リケーブル修理ではピン折れ・曲がりを持ち込まれたことが多々ありましたので、この物性は無視できません。リケーブルは耐久性も重要ですからね。


SuperAgメッキの開発には約1年の歳月をかけて完成しました。2022年8月にCHORD COMPANYが新しい銀メッキ(ChorAlloy™)を発表しましたが、メッキの説明を読み解くと、恐らくかなり似たメッキであると推察しています。銀メッキの有用性を理解しているメーカーが「高品質な次世代銀メッキ」を実現しようと開発した場合、現代では同じような末路になるのだろうと感じました。高級オーディオケーブルでも採用される銀メッキの実力を、このSuperAgメッキでも垣間見ることができることでしょう。

イヤホン・コネクターでもリケーブルのチューニングができるようになり、更にリケーブルの幅を広げることに成功しました。日本では業界初となるSuperAgメッキを是非お楽しみください。

以上、原田でした。

「メタルシェルコネクターVer2」に関する過去ブログも併せてご覧ください!
https://oyaideshop.blogspot.com/2021/04/mmcx2078mmtips.html



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