自己融着線とはUEWやPEWといったエナメル線の外側に融着層を設けたマグネットワイヤーの一種です。
秋葉原のオヤイデ店舗にも実物がなく、オンラインショップにも販売ページの無い商品ですが、一部のお客様からはご愛顧いただいております。
商品紹介は過去のブログをご覧ください
→『自己融着線』ってご存知ですか? オヤイデ電気でもご注文できます!
「え?それどうやって頼めばいいの?」といった疑問を解消すべく、今回は自己融着線の選びかたを解説します!!
注文までの流れ
≪ お問い合わせ → お見積もり → ご注文 ≫ の流れとなりますので、まずは お電話、FAX、メールなどでお問い合わせ下さい。お見積りだけでもお気軽にお問い合わせください。受注製作品のため納期は1.5~2ヶ月ほど掛かりますので予めご了承ください。
お問い合わせの際は以下の内容をお申しつけください。
・ご希望の重量 ※最小で5kg程度から製作可能
・自己融着線の仕様
「詳細な仕様なんて分からない!!」といった場合も大丈夫!!
本記事を元に「ここだけは譲れない」という重要な条件を確認してご相談ください。
自己融着線は主に三つの要素で構成されてます。
これら①~③の何をどう選べばいいのかを次項から解説します。
導体の選びかた
導体とは金属線の部分です。ここで確認したいのは2点、太さと材質です
●太さ・・・導体(=金属線)の直径のこと。単位はmmまたはφ(ファイ)。
商品名で記載されているサイズ表記は基本的にこの数値です。
製作可能なサイズは0.08mm ~ 0.9mmとなります。
●材質・・・基本的には銅線一択ですが、銅クラッドアルミ線などで製作する
ことも可能です。材質に特別な条件がある場合はご相談ください。
商品名で記載されているサイズ表記は基本的にこの数値です。
製作可能なサイズは0.08mm ~ 0.9mmとなります。
●材質・・・基本的には銅線一択ですが、銅クラッドアルミ線などで製作する
ことも可能です。材質に特別な条件がある場合はご相談ください。
< 銅クラッドアルミ線 とは>
略称はCA。アルミニウム線の上に銅を被膜加工して二層構造にした電線の事。同サイズの銅線と比べて軽量化が可能。銅の比率に指定がある場合はご指示ください。絶縁層の選びかた
絶縁層とは線の表面を覆う絶縁体の層です。
材質はUEW、PEW、AIWの3種類からお選びください。材質により耐熱温度が異なるため使用温度によって選別します。
●UEW(ポリウレタン)・・・・耐熱130℃
●PEW(ポリエステル)・・・・耐熱155℃
●SFPEW (半田可能ポリエステル)・・・耐熱155℃
●AIW(ポリアミドイミド)・・耐熱210℃
主要なラインナップは上記4種ですが、その他の絶縁体をご希望の場合はご相談ください。
融着層の選びかた
一口に融着層と言っても、融着する方法によって仕様が異なります。接着方法、加熱温度、種別(※後述)についてご確認ください。
接着方法は以下のようなものがあります。
●溶剤接着・・・工業用アルコールを使用して接着します。
●熱による接着 ・・・熱風を吹き付けたりオーブンで加熱して接着します。
●通電接着・・・コイル状にした自己融着線に電流を流して発熱させることで接着します。
上記の接着方法のうち、熱風やオーブンなど加熱接着する場合、加熱する温度帯により融着被膜の仕様が異なります。
加熱温度による区分は以下の通りです。
120℃ ~ 140℃
140℃ ~ 160℃
150℃ ~ 170℃
160℃ ~ 180℃
180℃ ~ 200℃
200℃ ~ 220℃
※いずれもポリアミド系の融着被膜となります。
140℃ ~ 160℃
150℃ ~ 170℃
160℃ ~ 180℃
180℃ ~ 200℃
200℃ ~ 220℃
※いずれもポリアミド系の融着被膜となります。
種別について
エナメル線は絶縁体の厚さによって種別があります。被膜が厚くなるにつれて 3種 → 2種 → 1種 → 0種 と数字が小さくなります(3種が最も薄く、0種が最も厚い)。
自己融着線は通常のエナメル線と異なり二層構造のため、仮に1種と指定しても「絶縁層が1種で、その上に融着層を覆う」のか「融着層を含めて1種」なのかで違う仕様になってしまいます。抵抗値や外径寸法に厳密な条件がある場合は必ずご確認ください。
融着層を含めた種別は「絶縁層の種別-1種」と考えましょう。例えば「絶縁体が1種」の場合は「融着層を含めると0種」となります。
自己融着線は通常のエナメル線と異なり二層構造のため、仮に1種と指定しても「絶縁層が1種で、その上に融着層を覆う」のか「融着層を含めて1種」なのかで違う仕様になってしまいます。抵抗値や外径寸法に厳密な条件がある場合は必ずご確認ください。
融着層を含めた種別は「絶縁層の種別-1種」と考えましょう。例えば「絶縁体が1種」の場合は「融着層を含めると0種」となります。
まとめ
最後に自己融着線を選びかたをおさらいします。
・大体の希望重量を決める(最小5kg程度から)
・銅線のサイズを決める(0.08mmから0.9mmの範囲)
・使用する温度を確認する → 絶縁層を選定
・接着方法、加熱温度の確認 → 融着層を選定
・抵抗や仕上り外径の条件を確認 → 絶縁層および融着層の種別を選定
以上で自己融着線が選定できます。
自己融着線の仕様はややこしい部分も多いと思いますが、今回の記事で少しでもお役に立てたら幸いです。
・大体の希望重量を決める(最小5kg程度から)
・銅線のサイズを決める(0.08mmから0.9mmの範囲)
・使用する温度を確認する → 絶縁層を選定
・接着方法、加熱温度の確認 → 融着層を選定
・抵抗や仕上り外径の条件を確認 → 絶縁層および融着層の種別を選定
以上で自己融着線が選定できます。
自己融着線の仕様はややこしい部分も多いと思いますが、今回の記事で少しでもお役に立てたら幸いです。
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