2019年7月22日月曜日

2P?2C?㎜?㎟?電線サイズの呼び方、測り方

昨日、7月21日は参議院議員の選挙だったわけですけど、
みなさん投票には行きましたか?
昨日の午前中にTwitter見てたら、トレンドに上がってきていたのが、
「零票確認ガチ勢」。
ご存じの方も多いと思いますが、選挙の朝一に投票箱の中が空っぽなことを
確認してもらわけなければならず、
その確認をするために朝早くから投票所に並んで一番乗りを目指すという人が
Twitterにあげていたのです。
思えば私も10年ほどまえに、なんの選挙だったかは忘れましたが、
「一度確認作業ってものを体験してみたいなぁ」と思って
朝6時頃に投票所を行ったところ、すでに3~4人の先客がおり、
がっかりして一度家に帰って二度寝したことを思いだしました。
そんな選挙明けの月曜日。「週刊サンデン」、内容は選挙と全く関係ありません。




お客様とお話させていただく中で、ケーブルのサイズを仰っていただくのですが、
「2ミリの2芯の線ください!」とか、「2ミリの2ピンの線ください!」、
「2ミリの2ペアの線ください!」などお客様によって呼び方が色々なんですよね。


上の写真は「VVF1.6㎜x2芯」です。
素線(白い絶縁体の中)が1本だけで構成されているもの。
「ミリ」「φ(ファイ)」なんて呼び方が一般的です。
芯数の数え方は、黒と白の2本しか入っていないので、
「2芯(2C)」というのが一般的ですが、
中には「2ピン」っていう方もいらっしゃいます。



で、この上の写真は「CPEV0.9mmx2P」です。
0.9㎜の線が「2ペア(2P)」入っています。2ペアですので、4芯です。
これが一番勘違いされやすいのですが、「2ピン」と仰る方と「2ペア」と仰る方。
おそらくどちらも頭文字が「P」だからでしょうか?
ケーブルを切断する前に再度確認はさせていただいておりますが、
2芯なのか、2ペアなのか、今一度ご確認ください。

こういった芯数以上に勘違いされやすいので、「単線」「撚線」の違いです。
日頃から電線に触れる仕事でもしていなければ、一般の人は電線に「単線」と「撚線」があるなんて考えないんじゃないのかなぁと思ったりします。
私自身、この仕事するまで知りませんでしたから。



上の写真の上側二つが「単線」で、一番下が「撚線」です。
そもそも「撚線」が読めないんじゃないかとも思うんですが、
「よりせん」と読みます。
「単線」は文字通り中に1本しか入っていないもの。
「撚線」は中に細い線がたくさん入っているものです。

「単線」の呼び方は「2㎜(ミリ)」や「2φ(ファイ)」というのが一般的で、
対して「撚線」は「2m㎡(平方ミリメートル)」、「2sq(スクエア、スケア)」
と面積で表します。
それぞれのサイズの測り方ですが、測定するのに使用するのが、こういう道具です。




デジタルノギス

使用方法はこんな感じです。

(VVF1.6㎜x2芯の場合)

単線であれば、1本の導体のサイズを測れば、すぐにサイズはわかります。
では撚線の場合には、どうしたらいいでしょう?

(VCTF2sqx2芯の場合)

①ケーブルを剥き、中の導体のサイズを測ります。(この場合0.26㎜です)
②中の導体の数を数えます(この場合37本です)
③導体1本あたりの円の面積を計算します。(半径x半径x3.14)
0.13x0.13x3.14₌0.053066
④上で計算した数値に導体本数をかけます
0.053066x37₌1.963442
となります。

*単線の場合は導体の半径x半径x3.14で計算できます。
VVF1.6㎜の場合は0.8x0.8x3.14₌2.0096sqになります。
つまり、単線の2㎜と撚線の2sqは、ほぼ同サイズ!


上の写真ですが、全て3.5sqです。上から、
・KIV3.5sq(0.32㎜x45本)
・IV3.5sq(0.8㎜x7本)
・RSCB3.5sq(0.12㎜x308本)

それぞれ素線構成が違うわけですが、さきほどの計算式にあてはめると、
KIV3.5sq₌3.617sq
IV3.5sq₌3.516sq
RSCB3.5sq₌3.481sq
となります。


同じ3.5sqのものでも、素線構成が細ければ柔らかくなりますし、
逆に太ければ硬くなります。

今回、「単線」と「撚線」のお話をしたわけですが、「0.5㎜と0.5sq」、
「2㎜と2sq」など同じ数字でありながら全く別のサイズのものが存在します。
お求めいただく際には、今一度ご確認ください。

また、その他にご不明の点がございましたら、
下記までお気軽にお問い合わせください!。

TEL03-3253-9351

以上、根津でした。



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