2020年1月31日金曜日

ラ・ラ・ラ 言えるかな?IECコネクターの名前~!

 どうもおはこんばんにちは。
 小倉です。

 こんなタイトルを掲げておいて実はポケモンを一度もやった事がありません。ただあの歌だけすごく耳に残っている世代です。ちなみにポケモンの名前もあまり言えません。見た目的にはアブソルが好きです。

 なんて話はさておき。
 今回はIEC規格の話題です。
 一口にそう言われてもなんのこっちゃ?だと思います。もしくは特定のコネクターを思い浮かべる方もいると思います。

 おっと、そこのページ閉じようとしたギタリストのお兄さん、他人事じゃないですよ。貴方も日々使ってる筈です。

 要するに、

   
 こういうやつのお話。
 このオヤイデブログを読んでくださっている皆様であれば沢山嗜んでいらっしゃる、電源ケーブルのこっち側のお話。

 実はこれら、ちゃんと全部IEC(国際電気標準会議)が定めている同じ「IEC 60320」のコネクターの一種。そしてそれぞれその規格名が付いています。

 名前、言えますか?



 じゃあまず私でも手持ちで持ってる身近なところからいきましょう


 こちら。

 所謂メガネプラグですね。
 でもこれは聞き覚えあるのではないでしょうか。

 こちらはC7
 NEOブランドで出しているd+ C7シリーズがネーミング完全にそのままですね。

 つまりはC7というのはうちの完成品メガネケーブル固有の名前ではなく、このメガネプラグの正式な規格の名称です。なのでd+ C7に使用しているケーブルの切り売りもアウトレット品として行っていますが、これの名称もC7ではありません。はいそこややこしいとか言わない。

 では次いってみましょう。
 はいこれ。
 え?メス側?と思ったでしょう。

 実はIEC規格上ではメス側にもちゃんと型番が付いてます。「C7のメス」、ではありません。

 こちら、「C8」
 要するにC(奇数番)がコネクター側、そしてその次のC(偶数番)がそのメス側となっています。

 知ってましたか?

 ではそこも踏まえてどんどん次にいきましょう。

 今度は同時に二つ、どん!


 え?一緒では?と思った貴方。
 確かに挿さりますよね。あまり右側のメス側は一般的には見かけませんし、大外の六角形は同形状なので左側のメスにどっちも刺さりますのでね。

 しかし、厳密には違います

 こちら、左が「C13」
 溝のある右が「C15」

 うちでも取り扱っているFURUTECH社様の「FI-C15」シリーズなんかにその名称が現れてますね。オーディオを嗜んでいる方が「IECコネクター」と一口に言った時、このC15を指すことが多いのではないでしょうか。オーディオ用のケーブル自作用コネクターは大体C15です。

 しかし先程のオスメスが連番になる法則を踏まえて勘の良い方はお気付きでしょう。

 溝ありと溝なしで別の番号がある、という事はそれぞれ別のメス側があるということ。

 C13のメスは「C14」
 C15のメスは「C16」です。

 そう、私達が『どっちも刺さるし一緒じゃん?』と言っていたあのアンプ等々に付いているメス側、あれはC14なのです。

 つまりは我々が普段自作し使用している電源ケーブルのコネクターは、厳密な意味ではつがいでは無いのです。

 え?それで問題は無いの?とお思いかもしれませんが、日々皆さんが実際使ってらっしゃる通り、問題なくC14にC15を挿して使えます。
 じゃあ形以外に何が違うの?というところなのですが、
 C13/C14は「10A(250V時)低温用」
 C15/C16は「10A(250V時)高温用」
 と規定されています。

 具体的には、C13/C14が70℃まで、C15/C16が120℃までの使用用途とされています。

 ちなみに耐熱温度が155℃までの「C15A」「C16A」なんかもあります。これもまた形が違うので興味のある方は調べてみてくださいね。

 さて、これで私の手持ちは尽きたのですが、もうちょっとだけイラストで紹介していきましょうか。


 はいこちら。
 所謂「ミ○キー」の愛称でお問い合わせが多いやつですね。
 こちらオス側が「C5」、メス側が「C6」

 実はメガネ形のC7より番号が早いのです。
 そして、一見メガネプラグのアース付き版、のようにも見えますが実は設計上も全然違います。

 C7の2ピンのピンの幅は8.6mm

一方このC5の下二つのピンの幅は10mmあります。

 つまりは全然別のコネクターな訳です。ちなみにこれの2ピンバージョンもちゃんとあってそれが「C3」「C4」
 しかしそれは、

 こんな感じのメガネ型では無いプラグになっています。(自分はこれ未だに現物を見た事がありません……)

では次。
 弊社の自作用プラグC-237C-246C-279の形状。海外製のレコーディング・PA機器、また大容量の据え置き型PC用電源なんかでたまに見るやつです。

 こちらは「C19」「C20」
 16A 250V、もしくは20A 100Vで使用されるコネクターとインレットです。


 さて、では地味な頻度でお問い合わせの来るこちらで最後にしましょう。
 え??コンセント???
 ………ではありません。

 こちら、「C9」「C10」の形状。
 無論コンセントとも違う寸法のものです。

 古いアンプによく付いている事があり、よく店頭でお探しの方がいらっしゃる事が多いのですが、申し訳ありません、この形は扱っておりません………

 これらのIECコネクターとインレット、かなりざっくりと紹介してきてしまったのですが、その実形状以外にも様々な規定を元に定されております。その中でも「再配線の許容」があるのですが、それが不可となっているコネクターの自作用プラグは秋葉原でもあまり見た事がありません。2ピンタイプのコネクターの殆どが再配線「不可」と定義されております。

 その為、自作ではなく完成品の買い替えでお求めの際は、特殊な型番の場合、自作用プラグよりこれらのIECの型番とともに完成品で検索をかけてみると早いかと思われます。

 昔のオーディオ機器に見られるインレットのうち、C18あたりはまだC13、C15が挿さりますが、C10は今ではC9の取り扱いも殆ど見かけないなんとも難儀なところ……C14あたりに改造して付け替えるほうが無難かもしれません。


 はてさて、如何でしたでしょうか。
 これらのIEC規格の型番、その実覚えておくとネット等で変換プラグを探して検索をかける際にも便利だったりします。

 経済産業省のページにあるIEC60320のPDFを覗くともっと詳しい適合条件(耐火性や耐劣化性など)を見る事も出来ます。興味のある方はそちらも是非。

 それではまた。
 ふざけたタイトルから真面目なお話でした。

 Get New WIRE for Your FUN!!!!!!!
 小倉でした。

4 件のコメント:

  1. 注文の際に名称がわからずこの記事で助かりました。ありがとうございます。

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    1. 参考になり良かったです!また型番が分からない・調べ方が分からないような商品ございましたら、是非ご相談ください!

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  2. とにかく電源ケーブル大きくは電設ケーブルやはり全て規格があるのは驚きです。

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  3. オヤイデ電気ショップスタッフ方々知識豊富勉強しています。老舗電源ケーブル屋

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