2023年7月31日月曜日

【DIY講座】USB PDトリガーケーブルを自作する!【イージーモード】

 急速充電器さえあれば、様々な機器に電源供給可能となります。

USB PDトリガーケーブルとは、Power Delivery対応のUSB-Cポートから5V~20Vまで電源を引っ張り出すことができる超優れもの。
最大5Aまで供給可能なので、ノートPCやDC電源のオーディオ機器などもUSBケーブルで電源供給できちゃいます。

※USB PDトリガーケーブルについて詳しく知りたい方は下記ブログをどうぞ!
【未来のスタンダード】”USB PDトリガーケーブル”ってご存じですか?【最大20Vまで出力可能】
http://oyaideshop.blogspot.com/2020/01/usb.html




当ブログでは簡単な自作方法をご紹介!

デカい・重い・邪魔の3拍子揃ったアダプター類とおさらばしましょう。

今回使うパーツはこちら!

USB PDトリガーコネクター ¥440(税込)
https://shop.oyaide.com/products-usb-pd-trigger.html
今回は9V仕様で作りますが、どの電圧でも作業手順は変わりません。

DC-3398LL 90cm ¥1,936(税込)
https://shop.oyaide.com/products/dc3398ll.html
楽器用として販売していますが、オーディオ用にも絶大な効果を発揮します。

後はハンダ付けに必要な工具を適宜ご用意ください。

あると便利なやつ



 作業開始! 


USB PDトリガーコネクターを準備します。今回はこの3点のみを使用します。

・USB-Cコネクタ本体
・カバー
・ブッシング
あとはDC-3398LLを用意するだけ!

アダプターについてるケーブルは大体2m前後が多いので、ケーブルは長い方が使い勝手よい気がします。
まずはDC-3398のDCプラグを切り落とします。
ケーブルにカバーを通しておきます。
今回は9Vで作ります。出荷時は緑色のシールが目印です。
・5V:
・9V:
・12V:
・15V:
・20V:
はんだ付けの準備を行います。
バイスなどで固定しても良いですが、部品固定と放熱を兼用するヒートクリップがあると更に便利です。

基板に予備はんだを行います。
はんだ量は画像を参考に、あまり盛り過ぎないよう注意します。

DC-3398LL(電線)側も予備はんだを行います。
白・黒それぞれ約2mm剥き出し、はんだを適量吸わせてください。

予備はんだ量は「撚り線の中まではんだが浸透していること」を目安にしてください。導体は長めに剥き出し、予備はんだを行った後に露出長を調整すると綺麗に仕上がります。

はんだ付けを行います。
【センタープラス仕様】
G(-):黒
V(+):白(センター)
【センターマイナス仕様 ※画像通り】
G(-):白
V(+):黒
本体ブッシュをUSB-Cコネクタに取り付けます。
最後にカバーを本体ブッシュまで挿しこめば・・・

完成!!
USB-C側を2箇所はんだ付けすれば良いので、かなり難易度低いと思います。

【おまけ】


極性を入れ替えればセンタープラス仕様も作れます。使用する機器の極性は必ず確認しておきましょう。

見た目のアレンジ方法として、収縮チューブなどで保護することもできます。画像は「HIS-A-9/3-CL透明」を使用しています。HIS-A-9/3-CLは防水効果もあるので耐久性も稼げます。
他には接着剤やホットボンドを充填することで耐久性を上げることができます。※画像はUSB-C自作ブログより転用
極性を誤って電源供給した場合、機器が破損する恐れがあります。絶対に間違えないようにテプラチューブなどで識別できるようにしておくと便利です。

他にもNRF-005TMWA-010Tを巻いてノイズ対策&音質改善を施したり、3398-16TW+DC-2.5Gで2.5mm仕様のDCケーブルを作ったりと、USB PDトリガーケーブルが使えるシチュエーションは多岐に渡ります!


さいごに・・・

電気に詳しい人なら「便利だけど、スイッチングノイズが入っちゃうんじゃないの?」と思った方もいらっしゃるはず。もちろんスイッチングノイズは絶対に混入してしまうものなので、機器によっては対策が必要になるケースもあります。(特に楽器エフェクター系)

・Petit Tank(画像左)

・Petit Susie(画像右)

そんな時は同時に取り扱い開始した「FX-AUDIO-」の製品を使用すると劇的にS/Nが改善します。USB PDトリガーケーブルのみならず純正アダプターの高音質化にも寄与しますので、こちらも併せてご検討ください!


以上、原田でした~。



9 件のコメント:

  1. 昨日9V と12Vのコネクタを店舗で購入させていただきケーブルを自作しましたが、テスターで計測した結果、どちらのコネクタも9Vで出力されます。
    ハンダ付けが悪いなどの理由で、12Vコネクタが9Vしか出力しないようなことは、ありえますでしょうか?

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    1. ご使用になられているUSB急速充電器によっては12V出力に対応していない場合が考えられます。本体に出力可能な電圧/電流が表記されておりますので、一度ご確認いただけますでしょうか?
      特にAnker製品は12Vに対応していない急速充電器が多いです。

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    2. 補足です。
      USB PD非対応の充電器に接続した場合、トリガーコネクターの電圧に関わらず「5V出力」になります。
      USB PDに対応した急速充電器でも非対応の電圧があった場合、一つ下の対応電圧へ降圧されます。
      ※USB PDで出力可能な電圧は5V/9V/12V/15V/20Vの中から、USB PD急速充電器内のプログラムによって制御されます。

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    3. ご説明、ありがとうございます。
      こちらも理解が不十分な状態でした。
      12V出力対応のもので、9V、12Vとも正常に動作することを確認できました、!
      HIDISCのPD20W対応モバイルバッテリーで、動作OKでした。

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  2. USB-Cのコネクターを購入したいのですが、出力電圧13Vの充電式Li-ionのバッテリーを使用する予定です。こちらのバッテリーは空調服で使用していたもので、ファンが壊れてしまい、出始めの物とあって、互換性のあるファンも売ってなく、しぶしぶ新しい空調服を購入したため、古い物を再利用したいのですが、この場合は12V or 15V どちらを購入すればいいでしょうか?
    ケーブルはYの字に分かれており、コネクターも二個つける予定です。

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    1. 重要なのはファンの耐電圧になります。耐電圧を超えた電圧を印加した場合、コイルが設計以上に発熱し、焼けて断線する恐れがあります。
      耐電圧を表記されているものは少ないと思いますが、恐らくどちらの電圧でも駆動すると思われます。12Vでは13Vよりも回転が遅く、15Vでは13Vより回転が速くなりますが、コイルが焼けやすくなる可能性が想定されます。

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  3. 返信ありがとうございます。
    分かりにくい書き方で申し訳ないです。
    ケイブルの先をUSB-Cのコネクターに変更し、外出先で携帯やタブレットを充電用に使用したいと思っております。
    こんな書き方で大丈夫でしょうか?

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    1. こちらも読み違えてしまい申し訳ありません。
      13V Li-ionバッテリーで携帯やタブレットの充電ができないか?ということですと、残念ながら対応できません。
      USB機器は主に5Vで給電を行いますが、USBトリガーコネクタの変圧機能はUSB PD充電器内で動作しております。なので、USB PD充電器以外はUSBトリガーコネクターは利用することができません。

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    2. 返信ありがとうございます。

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