2025年9月22日月曜日

極細素線でも安心!圧着作業の小技紹介

こんにちは、鈴木です!


ここ最近は私事でバタバタしておりまして……

なんとこの記事が公開される本日、引っ越し作業の真っ最中なんです。


勢いで始めたマンション購入計画ですが、いざやってみると賃貸とは比べ物にならないくらい分からないことだらけで、四苦八苦しています。

これからマンション購入を控えている方は、どうか計画的に進めることを強くおすすめします・・・


さて、話題はガラッと変わりますが――

みなさんは「圧着端子」を使ったことはありますか?

電気工事士の方や、電子工作を趣味にされている方なら日常的に使っていると思います。

でも、それ以外の方にとっては、実はあまり触れる機会がない道具かもしれません。

むしろ「はんだ付けなら学校の授業でやったことがある」という方のほうが多いのではないでしょうか。


そんな圧着作業ですが・・・一般的な細めの電線なら、上の画像のようにとても簡単に処理できます。

ところが、電線の種類によっては一気に手間が増えることがあるんです。


たとえば・・・


素線が細いのに、電線全体は太い」タイプ。


この条件が揃うと、ぐっと難易度が上がってしまいます。

弊社で取り扱っている製品の中では、Sir Toneの電源ケーブルがまさにその代表例。

※閲覧いただいたタイミングによっては完売しているかもしれません・・・

このケーブル、サイズは 5.5sq と電源ケーブルの中でもかなり太めに分類されます。

ところが素線の構成がちょっと特殊で、なんと 0.08mmの極細線が1,100本 も撚り合わされているんです。


一般的な5.5sqの産業用電線(例:KIV(緑) 0.32mm × 70本)と比べると、その違いは一目瞭然。

同じ断面積でも「太い線が少ない」のと「極細線が大量に集まっている」のとでは、見た目も触感もまったく別物です。


で、この特殊な素線構成によって何が大変かというと――

被覆を剥いた瞬間、上の画像のように まるで竹ぼうきのようにブワッと広がってしまうんです。


そのままの状態で圧着端子を取り付けようとすると……


この通り。電線をねじってまとめても、なかなか綺麗に収まってくれません。

「ただ端子をかしめるだけ」なのに、思った以上に苦戦するパターンなんですよね。


ものすごく集中して丁寧にやれば、なんとか形にはなります。

ですが……かなりの器用さが必要ですし、電源ケーブルのように複数箇所を処理しなければならないとなると、それはもう気が狂います。


そんな作業を少しでもラクに、そして確実に仕上げるにはどうしたらいいのか?


そこで今回のサンデンでは、特殊なケーブルでも圧着作業をスムーズに行うための “ちょっとした工夫” をご紹介します!


今回は、5.5sqの電線の被覆を 「8mm」剥いて圧着端子を取り付ける ことを最終ゴールにします。

では、早速実際にやってみましょう!


今回ご紹介するのは――

電線の被覆を結束バンドのように使う方法」 です。


① 電線の被覆を 6mm 剥きます。


② さらに追加で 2mm 剥き、素線の先端1mmほどを残して被覆をずらします

 これで細かい素線が広がるのを防げます。


③ まとまった素線の先端に圧着端子をかぶせ、

そのまま 「2mmの被覆」と一緒に差し込みます。


④ 差し込んだら、「2mmの被覆」部分を側面から切り取り

圧着端子を奥まで押し込みます。


⑤ あとは圧着工具でカシメれば完成!


いかがでしょうか?

あれほど苦戦していた圧着端子の取り付けが、見違えるほど きれいで確実な仕上がり になりました。


ある程度電線を触った経験がある方なら、先ほどの「被覆を利用する方法」で大抵きれいに仕上げられると思います。


ただし、中には

2mmだけ追加で剥くなんて、そんな器用なことできないよ…

という方もいるかもしれません。


そんなときに便利なのが――


実際に結束バンドを使ってしまう方法」 です!


① 電線の被覆を 8mm 剥きます。


② 素線の根元に 細めの結束バンド をややきつめに取り付け

素線の先端1mmほどを残して端のほうへスライドさせます。


③ 素線の先端に圧着端子をかぶせたら、

結束バンドを側面から切り取って 圧着端子を奥までしっかり押し込みます。


④ 最後に圧着工具でカシメれば完成!



こうして見ると「2mmずらす方法」と「結束バンドを使う方法」、どちらも仕上がりはバッチリです。

作業環境や得意不得意に合わせて、自分に合った方法を選べますね。

まとめ

今回ご紹介した工夫をおさらいすると――


・被覆をずらして“結束バンド代わり”に使う方法

・実際に細めの結束バンドを使う方法


この2つのやり方を使えば、極細素線で構成された太めの電源ケーブルでも、圧着作業をスムーズかつ きれいに仕上げられます。


圧着端子の取り付けでありがちな「素線が広がってしまう問題」も、ちょっとした工夫で一気に解決。

大切なのは、「素線をいかにまとめて逃がさないか」 という点なんです。


配線作業は一見地味ですが、音質や安全性に直結する大事な工程です。

もし同じように「竹ぼうき問題」に悩まされたことがある方は、ぜひ今回の方法を試してみてください。


それでは、快適な圧着ライフを!


しばらくは段ボールジャングルでの生活を余儀なくされる鈴木でした。


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