2022年11月16日水曜日

NRF-005Tのよくある質問コーナー(2023/3/14更新)

NRF-005Tよくある質問コーナー

発売以来、SNSでも大好評いただいているNRF-005T。
既に多くのお客様にご購入いただきまして、誠に有難うございます。


NRF-005T
非磁性体ノイズ抑制テープ【NRF-005T】
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この画期的かつ革新的なノイズ抑制材は、非磁性体なのにノイズが抑制できるという全く新しい性質により、お客様からはその性質や使い方などについて多くの質問が届いております。

電気的な知識がある方であれば、どのように作用するのかは旭化成HPを見て何となく分かるのですが、読んだだけでは分からない部分もありましたので、こちらでよくある質問として情報を集約しておきます!

使い方に悩んだ際には是非ご一読くださいませ。


Q:NRF-005Tは何故原音となる波形に影響が無いのですか?音への副作用みたいなものは無いのですか?

A:パルシャット®は非磁性体でありがら電磁ノイズを抑制できる点が特徴です。パルシャット®は抵抗損失によりノイズが熱変換されることで抑制される為、シグナル成分には殆ど影響を及ぼしません。パルシャット®は普段聞いている音楽の中からノイズのみが抑制されるという”全く新しい体験”により、様々な音質改善効果を体感することができます。

Q:NRF-005Tを使ったら”低域がすっきりしました”、”高域が伸びました”。これって原音に影響してないの?

A:内包していた電界ノイズが抑制されたことにより、機器のS/Nが改善され、出音の変化に繋がったと解釈できます。パルシャット®は非磁性体・絶縁性を持っている為、原理的に原音となる波形には殆ど影響を及ぼしません。

Q:NRF-005Tは導電している箇所に直接貼り付けても問題ないですか?

A:問題ありません。抑制材となるパルシャット®と粘着剤のどちらも高い絶縁性を有しています。

Q:銅やアルミなど金属テープ類との違いは何ですか?

A:パルシャット®は高い絶縁性を持っていますが、金属テープ類は導電性の高いテープとなります。

パルシャット®のノイズ抑制メカニズムは「抵抗損失」によるものですが、金属テープ類は「遮蔽」によるノイズ抑制が主となります。

Q:NRF-005Tの上から収縮チューブ等で覆い被せても問題ないですか?

A:問題ありません。むしろ剥がれにくくなり、接触が安定する為、お勧めできます。

Q:使い過ぎによるデメリットはありませんか?

A:電気的なデメリットはありません。使用量に応じてノイズ抑制効果が増しますが、原音となる波形に対して殆ど影響はありません。

Q:ギターのピックアップ周りに使用することで、ノイズ抑制効果は得られますか?

A:NRF-005Tは高い絶縁性&電界ノイズを抑制する為、ジーッというノイズは殆ど落ちません。しかしピックアップに内包する電界ノイズを抑制することで、出音に影響する可能性はございます。

Q:NRF-005Tは可聴帯域(低い周波数)には作用しないのですか?

A:可聴帯域間で発生しているノイズにも抑制効果が期待できます。抑制材にパルシャット®を使用した「旭化成パルシャット®MU」という関連商品での検証データにおいて、高調波歪み分析(1kHz)により信号波以外のエネルギーレベルが約4.71db(1kHz~20kHz平均)も減少しており、ピンクノイズ分析結果では音圧レベルにほぼ変化がありませんでした。

これらの結果から、パルシャット®は原音となる波形への影響を抑え、可聴帯域内においてもノイズ成分だけに作用していることが分かります。※測定結果は代表値であり、保証値ではありません。

Q:パルシャット®とパルシャット®MUの違いは何ですか?

A:抑制材は全く同じパルシャット®を使用していますが、貼り付けている支持体が異なります。(パルシャット®はPET、パルシャット®MUは黒色PP)

支持体を変更している目的は「ケーブルに巻きつけた後、ケーブルの動きによって発生する支持体の雑音が少なくなるよう設計したもの」であり、抑制材であるパルシャット®は同一です。

Q:NRF-005Tは高周波を抑制するとのことですが、有線によるデジタル信号も抑制してしまうのですか?
A:いいえ。有線によるデジタル信号が欠損することはありません。抑制できるノイズは電界ノイズ起因となる電磁ノイズ・輻射ノイズであり、デジタル信号が欠損することはありません。(イメージとして、発信源から外に放出されているノイズ以外は殆ど抑制しません。)
加えて、パルシャット®自体がノイズや高周波信号に対して抑制しに働きかけるような性質はございません。これはノイズ抑制メカニズムが抵抗損失であることから理解できます。
ただし2.4GHz/5GHz帯など高周波を用いた無線通信においては抑制効果が働く可能性がございます。この場合は無線の電波強度が弱まったり、自己干渉を防止することで感度が上がったりしますので、使い方は機器に応じて試行錯誤が必要だと思われます。音質に関わる部分への影響については「外来ノイズの抑制」「D/A変換時の位相ノイズ抑制」などが想定され、これらが解消されることで音質改善効果に繋がる可能性はあります。

Q:「電界ノイズを抵抗損失により熱変換し、ノイズを抑制する」とのことですが、NRF-005T自体が熱くなりませんか?

A:一般的な電化製品での使用において、発熱するほどの温度上昇はございません。

Q:ラインケーブルやデジタルケーブルに効くのは分かったけど、電源周辺に使うのは推奨していない?

A:いいえ、実はお勧めできます。電界ノイズは電圧の高い箇所で強く発生しますので、NRF-005Tの抑制効果が期待できます。ただしMWAシリーズとは作用するポイントが異なる為、過去ブログで性質の差を比較させていただきました。それぞれに異なるメリットがありますので、MWA-010TとNRF-005Tの併用も大変お勧めできます。

Q:インターコネクトケーブルに使ったら良い感じだったので、スピーカーケーブルの端子付近に使ったら”つまらない音”になってしまった。一体何故このような音になってしまうのか?

A:2つの原因が考えられます。一つは「貼り付けているNRF-005Tの長さが各箇所において微妙に異なる可能性」が考えられます。もう一つは「電界ノイズを必要以上に抑制してしまい、ケーブルや機器の個性まで削がれている可能性」が考えられます。

スピーカーケーブルはプラス・マイナスの電極がある為、それぞれが同じ長さでNRF-005Tを貼り付けないと若干位相が崩れたようなボヤけた感じになる可能性は考えられます。さらにスピーカーケーブルは大きな電圧が流れることが多い為、電界ノイズを内包しやすく、NRF-005Tの効果が感じやすい可能性があります。また接点に近いほどノイズを内包している可能性が高い為、よりNRF-005Tの効果を体感できたものだと予想できます。ですが、オーディオの世界においては様々なノイズ成分も含めて「音の個性」であることが多い為、ノイズが抑制されることで個性が削がれたような印象を受けたのだと思われます。

スピーカーケーブルに使用する場合、「プラス・マイナスでの使用長」と「L/Rの使用長」の差異を減らす為にも、なるべくY分岐付近に巻き付けることを推奨します。Y分岐付近に巻き付けることにより、端子付近に巻き付けるよりも変化量を緩やかに抑えることができ、好みの音質傾向に調整がしやすくなると思われます。

Q:NRF-005Tがノイズを抑制することで、どのような音質傾向が挙げられますか?

A:使用する箇所によって得られる結果が異なります。「各伝送路によって流れる信号レベルや伝送方法、インピーダンスが異なる」「輻射ノイズが多い・少ない」「高周波ノイズに強い・弱い」など、S/Nと出音の関係性が多岐に渡る為です。もし使用方法について悩んだ時やアドバイスをもらいたい時は、お気軽にオヤイデ電気までご相談ください。

よくある効果として「音場感・奥行き感が出てきた」「低域の実音感・立体感が増した」「天井が高くなった」「高域の痛さが取れた」等が挙げられます。

Q:こちらの表で磁界抑制効果は「△」になっていますが、磁界抑制効果に対してはどのように働くのですか?

A:電磁波は電界ノイズと磁界ノイズが相互に作用し合っている為、電界ノイズを抑制することで磁界ノイズも抑えられ、結果的に電磁波を抑制することができます。その為、非磁性体であっても磁界抑制効果を得ることはできますが、磁界に対して直接的に作用するものではないことから「△」としています。

Q:私の環境だとNRF-005Tはとても効くのですが、効きすぎる傾向もあります。何か貼り付けのコツはありませんか?

A:使用量を調整することで、抑制量を調整することができます。例えば「巻き数を減らす」「幅を細くしてみる」「接点から離した箇所に貼る」などが有効です。NRF-005Tの使用量で音質を微調整したい場合、テープ幅を5mm~10mm程度にカットし、巻き数で効き目を調整すると微調整が効くのでお勧めです。



如何でしたか?NRF-005T含むパルシャット®への理解が深まれば幸いです。

極一部の方から「パルシャットを使ったら音が劣化した」というレビューを拝見いたしました。しかし原音となる可聴域帯の波形が劣化(減衰)するほどの抑制効果は原理的に考えにくく、「S/N改善した結果が好みの音ではなかった」と推察せざるを得ないと考えています。逆説的には「既に多くのノイズを内包していて、多くのノイズを抑制できた結果、劣化と感じるほどの変化量が体感できた」とも考えられます。フラットな目線が求められる、ちょっと上級者向けの状況かなと感じました。

もう一つ、元々パルシャットが一般消費者向けに販売されてこなかった理由には「最大限の結果を得る為には、電気知識や設計技術が必要だった為」という要素も一端にあります。取り敢えず貼れば結果が出るわけではなく、落としたいノイズの種類を明確にし、それに対して的確な処置を行う必要があります。パルシャットが万能ということでは無く、パルシャットの特性を理解した上で採用するか否かを判断する必要があるということですね。なのでパルシャットの評価を行う場合、”音が変わったか”ではなく、「ノイズを抑制したことで得られる結果」を観察する必要がありますね。

他にも質問がございましたらお気軽にコメント欄までお寄せください!

↓↓過去ブログも要チェック!↓↓
電磁波吸収材バトル、勃発!【NRF-005T】VS【MWA-010T】どっちが優れてる?
http://oyaideshop.blogspot.com/2022/10/nrf-005tvsmwa-010t.html


使用者レポートも参考になります!是非こちらもご覧ください!


 


10 件のコメント:

  1. 貼り付けるのは、裏の白い部分をはがして貼り付けるのですか?それとも、剥がさず、セロテープで留めるのですか?

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    1. 白い部分を剥がすとテープになっておりますので、基本的には剥がしてご使用ください。しかしセロテープで仮止めしても、ノイズ発生箇所に近ければ抑制効果が期待できます。

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  2. iFiのノイズキャンセラーのボディーに貼っても問題は無いですか?
    あと光ケーブルには効果無いでしょうか?

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    1. 筐体に貼っても問題はありません。
      筐体がGNDとして機能している場合はノイズ抑制効果が期待できますが、筐体が回路と切り離されている場合、ノイズ抑制効果は薄いかもしれません。

      光ケーブル(オプティカル)に使用しても抑制効果は得られますが、良い結果が得られるかははっきりお伝えできません。光は電磁波の一種である為、光ケーブルの構造や品質によっては光信号まで減衰してしまう可能性も考えられます。

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  3. 静電気除去テープと並べて貼っても大丈夫でしょうか?(RCAケーブルやスピーカーケーブル)

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  4. 貼って長期間経った物は貼り替える方が良いですか?
    だとしたら期間はどれ位でしょう?

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    1. パルシャット自体は経年変化がございませんので、長期的に性能を維持し続けることが可能です。

      粘着テープ面は使用環境(温度・湿度・接触面・剥離回数等)に応じて粘着剤の軟化や劣化が想定されます。
      なので、テープ自体が剥がれやすくなった場合、再度貼り直しされることを推奨いたします。(テープが剥がれやすい=ノイズ源との距離が安定しなくなる為、効果も安定しなくなる懸念がございます。)

      ちなみに弊社検証用ケーブルに巻き付けたものは、2年以上剥がれずに維持できております。基本的には長期的にご使用いただけるものと想定していただいて問題ありません。

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  5. ギターのピックアップをデスクトップパソコンに近づけて起こるノイズに効果はあるのでしょうか

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    1. デスクトップパソコンが発生しているノイズは多岐に渡る為、具体的に申し上げることができません。高周波を発生している場合、NRF-005Tの貼り付け方法次第では抑制効果が期待できるかもしれません。
      ただしジーッと鳴るノイズの抑制効果は殆ど落ちません。

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