SNSで話題を呼んでいた㈱KHDの音響ケーブルブランド「Sir Tone」。
2023年1月末を以て事業撤退しましたが、この度最終在庫を引き取らせていただく運びとなり、弊社で一部販売することとなりました。
Sir Toneとは？
1956年創業の電線メーカー「株式会社KHD（所在：大阪府枚方市）」が手掛けた音響用ケーブルブランドです。
Sir Toneは2018年4月より始動。産業向け電線メーカーとして国内トップシェアを誇る生産能力と技術を用いて製造された電線は、低価格でありながら高品質であるとして、SNSを中心としたオーディオファンから楽器演奏者まで幅広い支持を得ていました。
Sir Toneブランドは諸事情により2023年1月末を以て事業撤退となりました。
Sir Tone製品の特徴
Sir Toneの強みは「導体(D-on Cu5)」にあります。
Sir Tone製品の導体は全て素線径0.08mmの撚り構成としており、銅線の表皮面積増大・柔軟性・耐断線性を兼ね備えた電線に仕上げています。
また伸線加工時に天然ダイヤモンドダイスを使用し、素線表面の平滑化を図っています。これにより伝送ロスを防ぎ、高音質化を実現しています。
何故オヤイデが販売することになった？
「Sir Tone」ブランドが事業撤退したことにより、Sir Toneブランドは㈱KHDの組織上解散となりました。
同時にSir Tone販売部隊も解散となった為、㈱KHDからSir Tone製品の買取申し出を受けました。
申し出を受けた経緯として、
- 長きに渡って㈱KHDの産業電線を取り扱っている「電線小売店」としての関係性。
- 「オーディオアクセサリーメーカー」としての販売力・影響力を評価。
このように双方の関係性を考慮した上での取り扱いとなります。
ラインナップ：電源ケーブル
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| PWC-11008 ￥5,280/m(税込) 色：黒・茶・紫 断面積：5.5sq 【商品ページはこちらから】 |
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| PWC-11008 3C(充填タイプ) ￥3,740/m(税込) 色：黒のみ 断面積：5.5sq 【商品ページはこちらから】 |
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| PWC-11008 2C(充填タイプ) ￥3,080/m(税込) 色：黒のみ 断面積：5.5sq 【商品ページはこちらから】 |
PWC-11008が全部同じ品番で分かりにくいかと思いますが、
「0.08mmの素線が1100本」＝「1100本0.08mm」＝”11008”
ということのようです！
音質重視の方は「ハイエンドタイプPWC-11008」を、
コスパ重視で少し落ち着いた音をお求めの方は「充填タイプPWC-11008」をお選びください。
重要事項ですが、電源ケーブルを組み立てる際は必ず圧着端子を使用してください！
圧着端子を使用しない場合、綺麗に組み立てるのは到底無理と思えるほど難易度が跳ね上がります。
ラインナップ：ギターケーブル
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| Type-1 ￥440/m(税込) 色：全8色 断面積：1.0sq 【商品ページはこちらから】 |
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| Type-2 ￥440/m(税込) 色：黒のみ 断面積：1.0sq 【商品ページはこちらから】 |
Sir Toneでは代表的なType-1とType-2の2種類のみ取り扱いとなります。
それぞれの違いは絶縁体の素材が異なり、電気的には静電容量の差に表れます。
ラインナップ：スピーカーケーブル
Type-1は「発泡ポリエチレン」となり、静電容量が80pF
Type-2は「高密度ポリエチレン」となり、静電容量が115pF
「静電容量が低い＝高域が伸びる」という傾向がありますので、
レンジが広い音が欲しい＝Type-1
ミドルレンジに特化した音が欲しい＝Type-2
という選択がお勧めです。
ちなみにType-1の「黒」「白メッシュ」は柔軟性がありますが、
その他の色は少し硬めになってますのでご注意ください。
ラインナップ：スピーカーケーブル
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| 青糸掛 5.5sq スピーカーケーブル ￥3,520/m(税込) 色：青のみ 断面積：5.5sq 【商品ページはこちらから】 |
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| SPC-2508 ￥880/m(税込) 色：青・赤・金 断面積：1.25sq 【商品ページはこちらから】 |
電源ケーブル同様、末端処理には工夫が必要ですのでご注意ください。
スピーカーケーブルにおいてはダンピングファクターの改善が非常に重要となります。
ダンピングファクターを改善するにはインピーダンスの軽減が効果的で、具体的には導体の表皮面積を稼ぐことで改善されます。
Sir Toneのスピーカーケーブルは0.08mmの素線を大量に束ねている為、ダンピングファクターの改善に寄与します。
特に「音の生々しさ」「情報量の豊潤さ」「フラットなバランス」といった部分に優れていると言えます。
青糸掛スピーカーケーブルは、主に「ハイエンドスピーカーケーブル」として、
SPC-2508は「小型スピーカーシステム」「楽器用スピーカーケーブル」などにオススメです。
諸注意
- 電源ケーブルの製作難易度が非常に高い為、圧着端子を使用した組み立てを推奨します。（推奨端子：Furutech FP-209、ニチフ5.5Y-4S）
- 圧着端子での加工自体も難易度が高いです。ニチフ5.5Y-4Sに導体を挿入しにくい場合、導体を間引くような工夫もご検討ください。（非推奨）
- FP-209を使用して加工する場合、圧着工具(ダイス：8sq)もしくはハンダを流し込んで加工することをオススメします。
- Sir Toneブランドとして再販予定はありません。
- 他にもSir Tone製品はございましたが、それらを取り寄せすることはできません。
- 在庫が無くなり次第完売となります。
従来Sir Tone製品はネット販売のみだった為、店頭で触れる機会は殆どありませんでした。
カラフルで多品種なSir Tone製品のラスト在庫、お見逃しのないようご検討ください！
以上、原田でした。
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