齋藤薫と申します。
週刊サンデンのレギュラー作家として、
月一くらいで登場しますので宜しくお願い致します!
それでは、
今回のサンデンでは工具のお話をば。
はんだこて、
使えば使うほど慣れていくもので(どの工具もそうですが)、
前よりもはんだ付けが上手くなったような気がします。
しかし、使えば使うほど、はんだこてのこて先というものは
寿命が短くなり、はんだ付けが上手くいかないことも……
今回はHakkoのこて先を例に構造、ハンダがのらなくなる要因を説明します。
Hakkoのこて先は下の画像の通り、導電率が良いとされる銅に、
腐食の少ない鉄メッキを施し、
はんだ付けで使用する部分にははんだメッキを、
それ以外には、はんだがぬれないようにクロムメッキを施してあります。
こちらの構造のこて先が、以下の要因でハンダがのりづらくなるのです。
1. はんだに含まれる錫(Sn)と、こて先の鉄メッキが合金となりハンダ中に溶け込み侵食していくことでこて先に穴があく
2. こて先のはんだメッキ部分が剥がれ、その下の鉄メッキが露出し、こて先がぬれなくなる
3. ヒーター挿入部の表面が酸化し、熱伝導率が悪くなる(コンポジットチップという、こて先とヒーター、センサーが一体になったもののみ)
1と3の場合はこて先の交換が必要となります。
2に関しては、こて先を綺麗にし、はんだを再度のせたり、ケミカルペーストを使う事でこて先が復活しますが、それを繰り返してもはんだが上手くのらない場合は
やはりこて先を交換しなければなりません。
というわけで、長々となってしまいましたが今回はオヤイデ電気直営店で絶大な人気を誇る
コチラのはんだこてのこて先の交換方法をご紹介いたします!
私も含めた弊社のソルダーソルジャーはHakko Redの40Wを使用しております。 |
まず、
こて先にある二つのネジのうち、
ワッシャーが付いていない方のネジを外します。
※必ず電源をコンセントから抜き、
こて先が熱をもっていないことを確認してから作業するようにしてください!
問題なく使えておりますが、こての真ん中あたりが若干腐食しています… |
ワッシャがついていない側のねじを外す図 |
すると、
こて先がするりと抜けます。
新しいのと比べると……
左:新品 右:使用品 まだ使うことが出来ますが、目に見えて使用感が出ております。 |
そして、この新しいこて先をつけ、ネジを締め。。。。。
完了です!
意外と簡単なこて先交換でしたがパッケージの裏には取り外しの図が載っております。
図に書いてある①、②がこて先交換になります、3〜5はヒーターの交換手順となるようです。
ヒーターの交換に合わせ電源ケーブルも交換出来そうですね。
使われて入るのはHHFFの0.75sq
× 2芯と書いてあります。
裏面の図を参考に取っ手を取り外した図。 シリコンガラスチューブ、収縮チューブでしっかり補強され安全! |
直営店ではプラグ付のHHFF2m、3mものも取り扱いがあるので長くしたい方はこちらも是非!
HHFF 0.75sq 2m/\518税込み HHFF 0.75sq 3m/\626税込み |
機会があればこちらの交換もご紹介したいですねぇ〜。
こて先を綺麗にするだけではどうしようもないのが寿命……
作業を楽しくスムーズに行う為にも、
工具のメンテナンスをお忘れなく!
齋藤薫でした……っ!