2022年11月4日(金)発売となる【NRF-005T】と、
オヤイデ製品にも広く採用されている【MWAシリーズ】
●結局どっちが優れてるの?
●何がどう違うの?
●どうやって使ったら良いの?
2022年冬、オヤイデ電気で電磁波吸収材バトルが勃発!
ノイズ対策の未来を刮目せよ!!
はい。茶番終了です。笑
というわけで、新製品「NRF-005T」と「MWAシリーズ」の特徴をご紹介していきます。
NRF-005Tは、旭化成㈱開発のPULSHUT®を用いて商品化した非磁性体ノイズ抑制テープです。
最大の特徴は「非磁性体なのに、ノイズを抑制できること」が挙げられます。
従来は磁性体や導電性を有する金属を用いてノイズを抑制していましたが、それに伴い原音となる波形にも影響を及ぼしていました。この排反的な関係が「結局、何もしない方が良いじゃん」という結果をもたらす原因で、そのような経験をした方は非常に多いのではないでしょうか?
非磁性体であれば原音となる波形に殆ど影響を及ぼさず、ノイズ成分のみを抑制することができます。
この画期的かつ革新的な商品は、オーディオファイルが抱えていたノイズ対策と原音忠実性のジレンマを解消します。
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【MWAシリーズ】 ラインナップはテープ・シートが揃っています。 今回のライバルはテープタイプの”MWA-010T”です。 < 商品ページはこちらから >
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MWA-010Tはセンダスト合金による優れた磁性損失特性により、音楽の生気となる要素を活かしながら電磁ノイズを抑制することで、高いS/N改善や歪み感の排除に寄与します。
NRF-005Tの説明を読むとMWA-010Tが悪のように見えますが、実際そんなことはありません!MWA-010Tは磁性損でノイズを抑制する為、抑制する時に作用するポイントが異なります。NRF-005Tでは抑制しきれない部分もMWA-010Tでは抑制できる為、磁性損によるノイズ抑制も「正当なノイズ対策」と言い切ることができます。
音の検証前に、現物を比べてみましょう。
(左)NRF-005T 幅:15mm(右)MWA-010T 幅:20mm
幅が若干違います。
テープ幅も何パターンか試行錯誤した結果、急激な音質変化を防止するために「15mm幅」に落ち着きました。
どちらも巻けば巻くほど効果が高まりますので、微調整が効くのはNRF-005Tと言えます。
(上)MWA-010T 抑制材:センダスト合金(下)NRF-005T 抑制材:PULSHUT®
センダスト合金は金属粉を固めているのに対し、PULSHUT®は高機能不織布に特殊表面加工を施したもので、不織布ならではの繊維質が確認できます。繊維質がキラキラと光って見えて、まるで光沢のある灰色和紙のように見えます。
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NRF-005T
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MWAシリーズ |
ノイズ抑制材 | 旭化成株式会社 パルシャット®(高機能不織布に特殊表面加工) | センダスト合金系扁平金属粉 |
抑制材の磁性 | 非磁性体 | 磁性体 |
磁界抑制効果 | △ | 〇 |
電界抑制効果 | 〇 | 〇 |
メカニズム | 抵抗損失を熱変換 ※磁性損ではない。 | 磁気損失を熱変換 |
体積抵抗値 | ≧1.0 x 10^12(Ω・cm)※高い絶縁性を持つ。 | 5 x 106(Ω・cm)※抑制材は導電性を有する。 |
厚さ | 0.05mm | 0.1mm/0.3mm/1.0mm |
密度 | 0.8g/cm3 | 69.3g/cm3 |
原音への影響 | 使用量に関係なくほとんど変化しない | 使用量が増えることで変化する |
ノイズへの影響 | 使用量に応じて抑制効果が高まる | 使用量に応じて抑制効果が高まる。 |
比較してみるとその違いが一目瞭然です。
その中でも一番重要なポイントは、やはり「非磁性である」という点に尽きるかと思います。
じゃあ、この違いがどのような音の違い・使い方の違いに結び付いてくるのでしょうか?
実際に音の変化を比較しながら確認しましょう!
ROUND1:電源ケーブル
検証ケーブル:TUNAMI GPX-R V2
オヤイデ電気の電源ケーブル・フラッグシップモデル。圧倒的な情報量と音圧感が特筆すべき点で、エネルギッシュ&パワフルな音質傾向が特徴です。何も貼らなくても”一聴瞭然”な音質傾向は、長きに渡りオヤイデ電気ファンを虜にしています。
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MWA-010T + TUNAMI GPX-R V2 |
【MWA-010T 貼付ver】
音像がギュッと詰まった印象で、音圧成分が増しました。腹に来る低音が気持ち良いです。音の粒が整理整頓されたような印象を覚え、音の塊感が増しています。
TUNAMIのようなエネルギッシュさを求める電源ケーブルとの相性は非常に良いと感じました。
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NRF-005T + TUNAMI GPX-R V2 |
【NRF-005T 貼付ver】
”音の焦点”が合ったような印象で、音場感がグッと広くなり、より鮮明な音に感じました。さらに今まで聞こえなかった超低域帯が聞こえるようになってびっくり!音の情報量も増したように感じます。
TUNAMIの少し大味でルーズな側面を補ってくれる、そんな印象の変化でした。
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【結果】
MWA-010Tの勝利!
独断と偏見ですが、MWA-010Tの改善効果との相性が良いと感じました。TUNAMIに求める力強さの増強&TUNAMIの個性を引き出してくれたので、好みの差でMWA-010Tに軍配が上がりました。
ROUND2:スピーカーケーブル
検証ケーブル:ACROSS3000Y
C.I.S構造による理想的な絶縁性能を備えたACROSS3000は、機器に与える付帯音が少ないところが特徴です。個性的な音ではない反面、アクセサリー類の変化が音に反映されやすい為、今回はACROSS3000を選定。テープはLR両端に同じ量・同じ位置に巻き付けます。
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MWA-010T + ACROSS3000Y |
【MWA-010T 貼付ver】
少し音場狭くなり、センターの音像が強くなりました。低域がすっきりして、良く言うとクリアに、悪く言うと薄くなりました。音量が室内レベルなのですっきり感を感じていますが、もっと大きいスピーカー&大音量&反射が強い環境ではむしろ丁度良さそうです。
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NRF-005T + ACROSS3000Y |
【NRF-005T 貼付ver】
音場がグワッと広がりました。同じスピーカーで、テープ巻いただけで上下左右・奥行きがここまで広く鳴るなんて驚きです。定位も明確に判断できるようになり、各楽器の位置関係が聞き分けしやすくなるまで変化しました。しかしEQ的な部分の印象は全く変わりません。これぞS/Nのみを改善できた賜物で、原音忠実な変化に感じました。
これはNRF-005Tの圧勝と言えます。一択です。銅テープやアルミテープ等を巻いたこともありますが、MWA同様に原音が若干変わってしまう印象がありました。NRF-005Tにはそれがない。革新的と呼ぶに相応しい体験でした。
ROUND3:ラインケーブル(バランス伝送)
検証ケーブル:TUNAMI TERZO XX
TUNAMI TERZOバランスケーブルはオリジナルXLRプラグ”Focus1”を採用したフラッグシップモデルです。音楽を有機的に表現する倍音成分の豊かさに加え、高解像度&音密度感とのバランスに優れる、TUNAMIの冠に相応しいと感じるラインケーブルです。
しかしバランス伝送はノイズに強いので、ノイズ対策でどこまで変化が得られるのかがポイントです。
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MWA-010T + TUNAMI TERZO XX |
【MWA-010T 貼付ver】
スピーカーケーブル同様、センターが強くなった点が第一印象でした。付帯音が減って、全体的にすっきりな印象に変わりました。声の刺さる部分が落ち着き、まろやかなチューニングになっている気がします。
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NRF-005T + TUNAMI TERZO XX |
【NRF-005T 貼付ver】
スピーカーケーブルほどではないですが、バックグラウンドに存在していたであろう歪み感が落ち着いた印象で、静寂感が増しました。定位感が良くなり、楽器の位置関係も明瞭になりました。こちらもEQ的な変化は感じられません。良い感じです。
バランス伝送なので劇的な変化では無いですが、NRF-005T無しに戻ると音場感の濁り・滲みを感じられるようになり、音の粒も散らばった印象を覚えました。
こちらもNRF-005Tの圧勝と言っても差し支えないでしょう。バランス伝送での検証だからこそ、ノイズに対する評価が重要だと感じました。その点ノイズだけに作用したと感じられたNRF-005Tなら気兼ねなく使えるので、こちらも選択の余地はないかなと思います。
結果発表!
MWA-010T 1:2 NRF-005T <Win>
しかしこれは出来レースみたいなもので、NRF-005Tの開発段階であらゆる検証は既に行っているんですけど(笑)
結論としては適材適所で使い分けが理想です。
NRF-005T:主にスピーカーケーブル・ラインケーブル・デジタル周りを推奨。
MWA-010T:主に電源回りを推奨。
●推奨する使用箇所
NRF-005T | MWAシリーズ |
スピーカーケーブル | 電源ケーブル |
ラインケーブル (RCA/XLR/TRS/TS) | 電源プラグ・コネクタ |
デジタルケーブル (USB/BNC/SPDIF) | 電源タップ |
LANケーブル・LANハブ端子周辺 | 壁コンセント |
HDMIケーブル | コンセントプレート |
ヘッドシェル・カートリッジ周辺 | IECインレット |
スピーカーや音響機器の接続端子付近 | ブレーカー・トランス周辺 |
オーディオインターフェース | ギター/ベースアンプ |
クロックジェネレーターの端子付近や発振器 | パワーサプライ |
(磁性を嫌う)半導体や基板上の電子回路 | 半導体や基板上の電子回路 |
現代のオーディオ環境・楽器機材類・レコーディング環境ではNRF-005Tの方が適応しそうです。敢えて念押ししたいのですが、NRF-005Tはノイズ成分だけに作用するので、派手な変化(EQ的な変化)や低周波ノイズの遮蔽は期待しないでください!あくまで高周波ノイズ抑制&電界ノイズ抑制によるS/N改善による恩恵がメリットとなります。
なので、音が変わることを目的とする場合はMWA-010Tをお勧めします。(低周波ノイズの遮蔽目的は銅テープなど導電率の高い素材で遮蔽するのが有用です)
さらに付け加えると、部屋の反射が強かったり、スピーカーセッティングによりリスニングポイントの位相が悪いと、S/N改善の恩恵を感じにくいという側面があります。これはNRF-005Tに限った話ではなく、部屋環境を良くすることでS/N改善の恩恵を受けやすくなる為、自分のシステムやルームチューニングを見直してみる良いきっかけにもなるかもしれません。
一見同じような見た目のノイズ抑制材でも、実は大きな違いがあることに気付いていただけたかと思います。
NRF-005Tが抑制する「電界ノイズ」とは、電圧が発生する箇所で必ず発生するノイズです。つまり全ての電化製品において電界ノイズを内包しています。
電界ノイズは基本的に微弱なノイズレベルであることが殆どで、ノイズ発生源から距離が離れるほど極端にレベルが落ちます。なので実用的にも問題視されることは少なかったのですが、
NRF-005Tがその常識を覆しました。まさか電界ノイズが音質のボトルネックになっていたなんて・・・。
このような状況が実現できたのは、非磁性体でありながら電界ノイズが抑制できるPULSHUT®のお陰です。是非ノイズ対策新時代の幕開けを体験してみてください。
最後まで読んでくれた人にお得な情報!
オヤイデ電気秋葉原直営店では「NRF-005Tお試しセット」を販売します!
- まずは自分の環境で使ってみて、効果が感じられたら買ってみたい。
- MWA-010T使ってるけど、NRF-005Tも気になる。
- 本当にテープだけでS/Nが良くなるんかいな?
そんな方はお試しセットから初めてみてください!
特に・・・
・最強のレコーディング環境を目指している方
・拘りのオーディオシステムをワンランクアップさせたい方
オススメです。
是非色んなケーブル・機材に使ってみてください!
以上、原田でした。
※PULSHUT®、パルシャット®は旭化成株式会社の登録商標となります。
※当記事における効果は個人の感想によるもので、性能を保証するものではございません。
※PULSHUT®、パルシャット®は原音となる波形にほとんど影響を及ぼさず、電界ノイズのみ作用するので、抑制できるノイズ成分が存在しない場合は何も起きません。
https://oyaideshop.blogspot.com/2022/10/nrf-005tvsmwa-010t.html?m=0電磁波吸収材バトル、勃発!【NRF-005T】VS【MWA-010T】どっちが優れてる?