2021年12月15日水曜日

バランス接続とアンバランス接続のケーブルを作ってみよう。

こんにちは、葛下です。

最近お客様に立て続けに聞かれたんですが、


「XLRのバランス接続をRCA等のアンバランス接続に繋ぐケーブルはどう配線すればいいんですか?」


はい。では実際に作りながら説明致しましょう。


今回使うのはケーブルはCANAREのL-2T2Sと言う2芯シールドケーブル

XLRはAECの91M-001、RCAはTOMOCAのJS-65です。


どれも安価でお手軽で扱いやすい部材です。


それではXLR側を作りましょう。

まず、いつも言ってますが先に忘れずにケーブルブーツとクランプを通します。

で、大体2センチ弱ぐらい外被を剥きます。

シールドをほぐして、紐やら紙やらを全部カットします。

シールドをまとめてこんな感じでまとめます。


実はこの3本の配置は重要な意味があるのです。


XLR端子はよく見るとこんな風に数字が印字されてます。

ケーブルを付ける側はこんな感じ。

はい。私みたいな老眼では見えないです。

老眼鏡必須


で、XLR端子にケーブルを付ける時は、1番シールド・2番青色(HOT)・3番白(COLD)とほぼ決まってます。

なのでピンの配列はハンダをする際には左から2・3・1の順番になっているので、ケーブルは青・白・シールドの順番になるように成形します。


今回アンバランス接続にする為、XLR端子側はハムノイズ防止の為にボディアースをとっておいた方が良いので、このように予め一番ピンとアース端子を錫メッキ線等で接続しておきます。


で、3ミリ程ケーブルを剥いて、3番に白、2番に青、1番にシールドをハンダ付けします。私は真ん中(3番)からのこの順番で付けます。


こんな感じ。

ボディアースもばっちりとれてます。

で、組み立ててXLR側は完成。



次にRCA側。


ここで重要な事があります。

XLRで2番に付けた青色の線をHOTにするのか、3番の白をHOTにするのか機器によって異なります。

ただ、現在は日本の製品は殆どが2番HOTになっているので、2番HOTで作って行きます。

希に海外製品等で3番HOTのモノがあるのでそこは注意しましょう。


忘れずにボディと絶縁ビニールを通して、

1cm程外被を剥きます。

シールドをほぐして行くのですが、ここでちょっとしたコツを


このように常に青の線が中心になるように沿ってほぐして行くと…


裸にした時、青が端になって綺麗に仕上がります。


次に青は3mm~5mm程外被を剥いて、白は全部剥いちゃいます。

で、白はシールド部と合体して一緒にグルグル巻いていきます。

こんな感じ。


で後は、青を中心に、シールドと白の合体軍団は外側に出して固定します。

シールドは短くカットして、青は中心の穴に突っ込んでハンダをします。



こんな感じ。



あとは組み立てて


はい。完成~!!


ちなみに3番HOTのケーブルは青と白を全く逆にして作るだけです。


簡単です。


ただそれでも「面倒臭いわ!」って方にはいつでも特注承ります。


長さ、部材等相談に応じます。


例えばケーブル長1mだとして今日使った部材でしたら

XLR(91M-001)¥308
RCA(TOMOCA JS-65) ¥242
ケーブル(L-2T2S)1m ¥165

で部材代だけで¥715で、後は工賃としてRCAは¥1,100 XLRは¥1,650頂いておりますので

総額¥3,465(税込)になります。

納期は最長でも1週間程頂いておりますが、「急いでるんだよ~」ってお客様がいらっしゃいましたら相談応じます。


よろしくお願い致します。


葛下でした。


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